企画展「俳優緒形拳とその時代―戦後大衆文化史の軌跡―」を開催しています

東海大学では10月3日から12月6日(日)まで、横浜市歴史博物館で企画展「俳優緒形拳とその時代―戦後大衆文化史の軌跡―」を開催しています。本学と同館が主催する企画展で、教育開発研究センターの馬場弘臣教授と学生らが長年にわたって資料を整理し、準備してきたものです。

10月2日にはマスコミや関係者向けの内覧会を実施しました。馬場教授は約10年刻みで展示している5つのコーナーについて解説。「新国劇と緒形拳」(1958~68年)、「テレビから映画へ」(68~81年)、「多様化する大衆文化の中で」(81~90年)、「時代の転換期に」(91~2000年)、「舞台への回帰」(01~08年)のそれぞれで、時代の移り変わりを背景として、緒形拳の出演作品、展示している台本や写真、日本アカデミー賞のトロフィーなどについて解説しました。会場にはそのほかにも、一人芝居「白野」の衣装と舞台の3D模型、「外国人は撮らない主義」で知られる写真家の巨匠ロベール・ドアノー氏が撮影した写真、今村昌平監督の『楢山節考』に対してカンヌ国際映画祭で贈られた最高賞「パルム・ドール」のトロフィーなども展示。テレビや映画の映像と写真で47シーンをまとめた映像も放映しています。

馬場教授は、「半世紀にわたって俳優人生を歩んできた緒形さんは、舞台、テレビ、映画のすべてで活躍し、700本以上の作品に出演しました。これほどまでに多分野にわたって活躍した俳優はほかにいないでしょう。1958年に劇団新国劇に入団して以来、緒形さんが生きたのは、演劇、映画、テレビ、インターネットと、大衆のメディアが目まぐるしく移り変わっていく時代でした。本展は、緒形さんを通して世界情勢やメディアの変遷を見られるよう、俯瞰した構成になっています。ファンの方はもちろん、老若男女問わず、それぞれの視点で緒形拳を通した大衆文化を見てほしい」と語りました。

企画展「俳優緒形拳とその時代―戦後大衆文化史の軌跡―」
【会期】
10月3日(土)~12月6日(日)

【会場】
横浜市歴史博物館(横浜市都筑区中川中央1-18-1)

【アクセス】
横浜市営地下鉄線ブルーライン・グリーンライン「センター北」駅より徒歩5分
https://www.rekihaku.city.yokohama.jp/koudou/go/museum/
【休館日】
月曜日(11月23日はのぞく)、11月24日(火)

【開館時間】
午前9時~午後4時30分(券売は4時まで)

【観覧料】
一般500円、高校・大学生300円ほか

【展示構成】
Ⅰ 新国劇と緒形拳/Ⅱ テレビから映画へ/Ⅲ 多様化する大衆文化の中で/Ⅳ 時代の転換期に/Ⅴ 舞台への回帰

[特設コーナー]
ドキュメンタリーと緒形拳/書く、描く、創る、学ぶ/緒形拳と横浜/さまざまな『拳』/恩師・北條秀司/王将への想い/小説家池波正太郎と仕掛人藤枝梅安/脚本家池端俊策と緒形拳/白野の舞台/風林火山/今村昌平監督と楢山節考/ドアノー写真館

[その他]
「新国劇殺陣十の型」の映像上映/オフショットスライドショー

【関連イベント】
講演会「大河ドラマと時代考証 ―緒形拳主演『峠の群像』を素材に―」(仮題)
11月7日(土)午後2時~3時30分
講師:大石学氏(東京学芸大学名誉教授)
会場:講堂

▼関連講座「俳優緒形拳とその時代―戦後大衆文化史の軌跡―」(仮題)
12月5日(土)午後2時~3時30分
講師:馬場弘臣教授
会場:講堂

▼トークショー「緒形拳の作品とその魅力」
11月21日(土)午後(時間未定)
豊川悦司氏(俳優)、貴島誠一郎氏(プロデューサー)
会場:講堂
※すべて資料代500円、定員60人(事前申し込み)。詳細は同館ホームページ(https://www.rekihaku.city.yokohama.jp/koudou/see/kikakuten/2020/actor_ogataken)を参照

▼展示監修者・馬場教授による展示解説
10月10日(土)、25日(日)、11月8日(日)、22日(日)午後2時~40分程度
※参加費無料。5分前までに講堂前に集合