東海大学の佐藤宣践名誉教授と吉岡利忠元助教授が瑞宝中綬章を受章しました

2021年秋の叙勲受章者が11月3日付で発表され、東海大学の佐藤宣践名誉教授と吉岡利忠元医学部助教授が瑞宝中綬章を受章しました。

佐藤名誉教授は、1966年に東京教育大学(現・筑波大学)体育学部を卒業後、実業団柔道の強豪・博報堂に入社し、67年の世界選手権93kg級で優勝を果たしました。69年に退社後は教員として本学体育学部武道学科に着任すると同時に柔道部の監督に就任。選手として73年の世界選手権93kg級、74年の全日本選手権大会で優勝を果たした一方、同部を全日本学生柔道優勝大会で7度の優勝に導き、山下泰裕副学長(体育学部教授)や男女柔道部の中西英敏部長(同)、男子柔道部の上水研一朗監督(同)、井上康生副監督(同)、女子柔道部の白瀬英春元監督(本学名誉教授)、塚田真希監督(体育学部准教授)ら世界で活躍する選手・指導者を多数育てました。体育学部長のほか、全日本学生柔道連盟会長や全日本柔道連盟理事(副会長)、国際柔道連盟理事、日本オリンピック委員会理事なども歴任し、本学退職後は桐蔭横浜大学の副学長、学長(20年3月退任)を務め、東海大学柔道部主席師範として男子部の指導に当たっています。

佐藤名誉教授は、「柔道界、スポーツ界での功績に加え、本学や桐蔭横浜大での教育実績も評価していただいたと聞いています。柔道を通して出会った多くの方々に支えられ、皆さんのおかげで受章できました。指導者として40年以上、1500名をこえる卒業生を送り出し、教員や会社員、警察官、指導者として活躍している姿からエネルギーをもらっています」と話します。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて中止となっていた柔道大会が徐々に開催されるようになり、「しばらくはこういった状況が続くと思いますが、感染を抑えながらいかに柔道を普及させていくかが大切です。YouTubeでのオンライン配信など、学生たちの成果を発信していくために尽力していきたい」とコメント。さらに、「東海大学体育学部は、競技スポーツでは学生、卒業生、教員、保護者らに話題を提供するとともに、マスメディアを通じて本学の存在感を示していく必要があります。また、コロナ禍以降、注目が高まっている学校体育、生涯スポーツでもさらに研究教育の充実を追求することで、競技スポーツと生涯スポーツの両輪でスポーツ界を牽引してほしい」と期待を寄せました。

吉岡元助教授は、1968年に東京慈恵会医科大学を卒業し、本学医学部助教授、ペンシルバニア大学医学部助教授、聖マリアンナ医科大学教授、青森県立保健大学副学長を務め、04年に弘前学院大学学長に就任。今年3月に退任するまで、医師として生理学や宇宙医学など幅広い分野にわたる研究に取り組み、青森県立保健大学と弘前学院大で看護学部創設にも携わりました。