東海大学では3月8日にオンラインで、「国際女性デー交流会」を開催しました。教職員が自主的に参加し、働き方や教育・研究のよりよい環境づくりを目指して活動している「クロスロード・フォーラム」が、婦人参政権を求めるデモが起源となり国連によって制定された「国際女性デー」に合わせて企画したもの。各キャンパスの教職員や学生団体「東海大学ジェンダー・セクシュアリティ勉強会Voice」の学生も参加しました。
当日は、文化社会学部北欧学科の柴山由理子講師が進行役を務め、開会にあたり国際女性デーの歴史や理念を説明しました。続いて、医学部医学科の渥美治世助教(基盤診療学系臨床検査学)による「月経トラブル・こんな時は産婦人科受診を!」と題した講演動画を配信。女性の社会進出により、初経の開始時期や出産回数が変化したことで月経に伴うトラブルが増加し、仕事のパフォーマンス低下にもつながっている状況などを解説しました。また、ジェンダーやセクシュアリティに関する研究に取り組む教養学部国際学科の小貫大輔教授が、渥美助教ととともに協力しているNHKのホームページ『シチズンラボ』の企画「生理リサーチ」で調査した生理への理解に関するアンケート結果や、国際学科の開講科目「ジェンダーとセクシュアリティ」における講義内容、履修学生の声などを紹介しました。
続いて「Voice」の代表を務める加藤玲奈さん(医学部医学科5年次生)が講演。LGBTsや性に関する週1回のオンライン勉強会をはじめ、大学のダイバーシティ推進にかかわる教職員との意見交換会といったこれまでの活動内容を報告し、「国際女性デーは、“トランスジェンダーを含む”すべての女性を応援する記念日だということを強調したい。多様な性のあり方を考慮した社会になることを願っています」と語りました。また、スチューデントアチーブメントセンターの池谷美衣子講師が、渥美助教が中心となって作成し同センターが監修した冊子『大学生のためのセクシュアルマナー読本』の内容や活用事例などを紹介しました。
最後にユニバーシティビューローの辻由希シニアマネージャー(政治経済学部教授)が各講演者の発表内容を振り返り、「クロスロード・フォーラムには現在約150名の教職員が参画し、情報共有やミニセミナーを通じてジェンダー平等への理解を促進しています。今は湘南、伊勢原が中心ですが、今後は他キャンパスとも連携し、この火を絶やさないように継続していきたい」と語りました。