第1回東海大学ヨーロッパ学術センター50周年記念QOLワークショップをオンラインで開催しました

東海大学では12月1日に、デンマーク工科大学(DTU)と第1回東海大学ヨーロッパ学術センター50周年記念QOLワークショップ「Workshop on ultra-high capacity data transmission-state of the art optical/ wireless communication technologies-」をオンラインで開催しました。本学とDTUでは、これまでも持続可能な社会の実現を目指して風力発電や水素エネルギーなどの再生可能エネルギーに関する合同セミナーを開催してきました。今回は、日本とヨーロッパ諸国との学術・文化交流の促進を目的として1970年にデンマーク・コペンハーゲンに開設したヨーロッパ学術センターの50周年記念を兼ねて実施。約50名が聴講し、ワークショップでは、エネルギー分野の研究に取り組む両大学の研究者が講演し、意見を交わしました。

本学からは、遊部雅生教授と稲森真美子准教授(ともに工学部電気電子工学科)、高山佳久教授(情報通信学部通信ネットワーク工学科)が講演。光の波長を変換する技術を大容量情報通信やガスの高感度検知に応用する技術や、離れた場所に電力を送る充電技術、空間を伝搬するレーザーを使うことで地上と宇宙間といった遠隔での情報通信を可能にする技術についてそれぞれ紹介しました。一方、DTUからはライフ・オキセンローエ教授、ラース・ディットマン教授、盛岡敏夫教授の3名の研究者が講演し、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大する中における通信技術の現状と課題や、シリコン基板上にさまざまな素子を集積する技術を光通信に応用する研究、光通信ケーブルに関する最新研究を紹介しました。最後には、本学の山口滋教授(理学部物理学科・グローバル推進本部長)が、長距離無装荷ケーブル通信方式について講演。本学の創立者・松前重義博士が中心となり、多くの技術者の協力のもと生み出した高性能通信技術の概要や成果を紹介し、「この研究は産学官の連携によってなしえたものであり、リーディングイノベーションによって技術の限界を超えることが、よりよいQOLの実現に貢献できることを示しています。そしてその遺伝子は今も本学に息づいています」と語りました。