日露の大学生を対象にOnline Summer Schoolを実施しました

東海大学では8月9日から16日まで、日露の大学生を対象とした「Online Summer School」を実施しました。ヘルスケアや先端技術、経済・社会開発、交流史などについて両国の専門家から学び、相互理解と連携に向けた方策を話し合うことで、両国の懸け橋として活躍できる人材を育成することが目的。本学の学生のほか、ロシアの極東連邦大学、モスクワ国立総合大学、国立研究大学高等経済学院、サハリン国立総合大学、極東総合医科大学から50名が参加しました。

本プログラムは、文部科学省の平成29年度「大学の世界展開力強化事業」の採択を受けて東海大学が展開している「ライフケア分野における日露ブリッジ人材育成」の一環で実施したものです。本学では今年度、海洋調査研修船「望星丸」で日露の学生が寝食をともにしながら学ぶ「函館航海」を計画していましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大を受けて、オンラインによる本プログラムを実施しました。

学生たちは、本学の山田清志学長をはじめ、日露15名の専門家による講義を受講。山田学長の講義では、本学とロシアの交流史について学んだ後、さまざまな分野での研究交流の可能性や両国の学生気質などについて意見を交わしました。その後、レーザー技術開発の歴史と応用分野や東日本大震災におけるロボット技術の活用、視覚と脳の関係などのテーマで先端技術を学んだほか、日本の健康増進政策、日露の地域振興政策、ヘルスケア・ライフケア分野を含む極東地域開発、日ロ交流史などについて学びました。

さらに14日と15日には「Student Form」も実施。「Health & Sports」と「Food Industry」「Culture & Entertainment」「Education Science」「Social Culture」「Technology」「Education and Science」の6チームに分かれ、両国の連携の可能性について議論しました。各グループでは、講義の内容を参考にしながら、両国の現状を分析し、焦点を当てるテーマや提案の全体像を話し合い、具体的な提案を作成。16日に行われた発表会で成果を報告しました。

学生たちは、「期待していた以上に充実したプログラムでとても勉強になった。異なる文化的な背景を持つ学生同士で話し合う経験はとても貴重で、私自身の成長にもつながりました」「双方の国への関心が参加する前よりもさらに高まりました。こうしたプログラムを用意してくれた皆さんに心から感謝したい」「新型コロナで大学の授業が全てオンラインになり、予定していた留学も2回続けていくことができず、日本語もその他の勉強もすべてあきらめていました。しかし、今回のサマースクールに参加し、受け入れ先がしっかり責任を持ち、心を込めて運営しているプログラムであれば、オンラインでもさまざまなことを学べると実感しました。このプログラムのおかげで、元気が出て、もっと頑張ろうと思えるようになりました」と語っていました。