応用動物科学科の卒業生が「第56回全国青年農業者会議」で農林水産省経営局長賞を受賞しました

農学部応用動物科学科を2010年度に卒業した叶太輔さんが、2月28日に開催された「第56回全国青年農業者会議」に畜産部門の九州・沖縄地区代表として参加。「小さな島のも~かる草作り」をテーマに肉用牛の育成について発表し、農林水産省経営局長賞を受賞しました。全国青年農業者会議(主催:全国農業青年クラブ連絡協議会)は、日本農業の担い手として農業や農村生活環境の改善などを実践している若年層の農業者が、自身の経験から農業における課題や解決策を発表し討議することで、新しい農業及び農村を築いていくことを目的としています。

叶さんは本学部卒業後、有限会社上別府種畜場で半年間の研修を終えて鹿児島県与論町へ帰郷し、現在は実家の農業に従事しています。与論町の農家の多くが肉用牛経営の規模拡大により粗飼料生産に必要な耕地面積の確保が難しくなっていることから、叶さんは新たな飼料作物品種を栽培実証することで生産コストの低減と所得向上を図ろうと研究を始めました。高栄養で収穫量も多い牧草「トランスバーラ」や、鹿児島県奄美以南地域で育成された飼料用のサトウキビ「しまのうしえ」を新たに導入し、栽培実証を実施。栄養価の分析や経費の調整を重ね、2年間で母牛24頭を増頭することに成功し、平成32年にはコスト低減の試算も出ています。

この取り組みを青年農業者のプロジェクトとして昨年7月に開催された「九州・沖縄地区青年農業者会議」で発表し、優秀賞を受賞したことから「第56回全国青年農業者会議」の九州・沖縄地区代表に選ばれていました。叶さんは、「このプロジェクトは地域の生産力、資質向上につながると考えているので、今後も波及活動を進めるとともに、地域農業の先導者となるような経営を確立していきたい」と目標を語っています。

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