北欧学科・柴山ゼミ(3年生)で環境省よりゲスト講師をお招きしました

2021年11月10日(水)北欧学科の3年生を対象としたゼミ「北欧セミナーB」(担当教員:柴山)の授業にて、環境省の笠原綾さんをお招きし「環境から観光へ:スウェーデンで学んだサスティナビリティの視点を活かして」というタイトルでお話を伺いました。

まずは、これまでの国立公園や日本政府観光局、国際条約に関するお仕事や環境省の最近の取り組みについてお話しいただき、続いてルンド大学修士課程(スウェーデン)への2年間の留学経験を交え、持続可能性科学(Sustainable Science)について地球の限界(Planetary boundaries)論や循環型経済(Circular Economy)などの考え方について詳しく説明をしていただきました。また、特に自然環境の保護と利用の好循環に寄与する観点から、サスティナブルツーリズムやアドベンチャーツーリズムの今後の可能性や、フィンランドの先進的な取り組み、スウェーデンなどでは一般化してきている飛び恥(flight shame)についても触れ、最後に北欧を通じてどのような学びを得て、現在具体的に実践をしているかという事例や、暮らしや考え方のヒントもご紹介いただきました。

学生からは、サスティナブルツーリズムはなぜ価格が高くなるのかという質問が挙がり、安価なものには理由があるのではないか、なるべくローカルなガイドさんにお世話になるなど地域経済に貢献するという意味合いもあるという意見交換がありました。また、Travel for Goodという考え方に基づいて行動し、消費者も価値観が変わるような経験をすることで、これからサスティナブルツーリズムが広がる可能性がある一方で、見せかけのサスティナブルウォッシュを懸念する声も上がりました。

講義の後、笠原さんと学生とともにキャンパスを散策しました。晴天で、キャンパス内の木々には紅葉も見られ、気持ちの良い時間となりました。