工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻の同窓会が、5月13日に在学生とのリモート座談会を実施しました。本専攻では2年次生からアメリカ・ノースダコタ大学(UND)に飛行訓練のために留学し、アメリカと日本の「事業用操縦士」「計器飛行証明」の免許取得に取り組んでいます。昨年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、やむを得ず訓練を中断。学生たちも帰国していましたが、今年4月からUNDでの訓練を再開し、現在は4年次生と、3年次生(前半グループ)が留学しています。同窓会では、コロナ禍でも訓練や勉強に励む学生をサポートしようと座談会を企画し、約100名の同窓生と学生、本専攻の教員が参加しました。
2部制で実施した当日は、各回とも初めに同窓会の三井良太会長(2012年度卒)が企画の趣旨を説明し、「この1年、訓練ができず不安が大きかったことと思います。本来であれば対面でOB・OG訪問など実施したいところではありますが、コロナ禍でもオンラインを活用して皆さんをサポートしたい」と語りかけました。第1部には、現在UNDで訓練を受けている4年次生と3年次生(前半グループ)が参加。学生からは、「エアラインへの入社後は、どの段階で着陸時の操縦桿を握ることになりますか?」「訓練中に東海大生がそろいのパイロットシャツを着るようになったのはいつからなのでしょうか?」「企業内で同窓生のつながりはありますか?」といった質問が寄せられ、同窓生たちは現在の仕事内容や学生時代のエピソードなどを盛り込みながら回答しました。また、東海大での学びを振り返り、「アメリカで皆さんが受けている訓練は最先端のプログラムであり、日本では航空自衛隊でしか行わないような内容にも取り組んでいるので自信を持ってください。一方で、日本の航空会社に入社するとフライト前の確認事項など会社ごとの習慣もあるので、周りの人に確認しながら対応していく必要があります」とアドバイスを送る場面も見られました。
第2部には渡米前の3年次生(後半グループ)と2年次生が参加し、UNDでの訓練に向けて必要となる語学力が話題の中心に。同窓生からは、本学の語学教育センターが開講する英語教育の授業や、就職や留学に役立つ実践的な英語力の養成を目的とした「東海大学総合英語力検定コース」の活用といった勉強方法が紹介されました。また、女子学生限定のミーティングルームも設け、女性の同窓生がアメリカでの生活や日本から持っていった日用品など、細かな疑問や相談にも答えました。2年次生の学年代表を務める猿田凌久さんは、「1年間オンライン授業で先輩や同期とのかかわりが希薄になっていたので、こうした機会を設けていただき感謝の気持ちでいっぱいです。航空会社での現場の様子や学生時代の勉強方法など、参考になる話ばかりでした。航空操縦学専攻に入学したからにはパイロットになることはもちろん、定年まで飛び続けるという目標があるので、航空操縦学専攻でしっかり学んでいきます」と力強く語っていました。