土木工学科では秦野市のまちづくり案を提案する「シビックデザイン発表会」を開催しました

工学部土木工学科では1月19日にオンラインで、「シビックデザイン発表会」を開催しました。本学科が毎年秋学期に開講している授業「シビックデザイン」(担当教員:梶田佳孝教授)では、都市・地域デザインなどの基礎知識を活用して、キャンパス近隣の市町村をフィールドに地域の課題を分析しながら柔軟な発想によるまちづくり案を提案しています。今年度は秦野市を舞台に履修学生約50名が11グループに分かれて「交通」や「防災」、「土地利用」、「景観」などのテーマに沿ってアイデアを考えてきました。

これまでの取り組みの成果を披露する発表会には、秦野市まちづくり計画課の職員も出席。学生たちはグループごとに2023年度以降に同市内で開通が予定されている新東名高速道路スマートインタチェンジ周辺の土地利用案、新市街地ゾーンでの姉妹都市や全国の特産物を季節ごとに販売する施設建設案、近年頻発する風水害に備え避難方法などを発表。市職員からは、「新型コロナ禍で十分なフィールドワークもできない中で、本市の都市マスタープランなどを参考に課題をみつけ出し、アイデアを練り上げたと聞いています。豊かな発想力だけでなく、他の市町村の事例などから事業費も分析されていて驚きました」「今すぐにでも採用したい案もあり、大変参考になりました。今後も本市がよりよい街になるよう力を貸してほしい」といった感想が聞かれました。

鈴木杏奈さん(3年次生)は、「土木と聞くとどうしても、何かものを造るメージを持つことが多いと思いますが、日ごろの授業では行政が巨額の予算を使って造っても、市民の皆さんに活用してもらわなければ意味がないと学んできました。どのグループも学科で学んだ知識を活用したアイデアを発表していたので、ほかの学生の発表を聞いて、さらに勉強になりました」と話していました。