「東海大学 地域の健康課題解決推進会議」の第1回連携推進委員会を開催しました

湘南キャンパスで1月22日に、「東海大学 地域の健康課題解決推進会議」の第1回連携推進委員会を開きました。この会議は、昨年10月に本学をはじめ神奈川県と平塚市、秦野市、伊勢原市、大磯町、二宮町が参画して結成したものです。地域における民産官学が連携することで地域の健康課題の具体化と潜在的な市民・県民のニーズを明らかにするとともに、その課題の解決に資する企業などからの提案を受けて、地域の健康課題の解決を推進することを目的としています。今回実施した連携推進委員会の下に、普及教育委員会と開発研究委員会を設置し、学生教育に資する社会実装型フィールドワークや個別にプロジェクトを推進するほか、民間企業との共同研究なども展開していく計画です。

当日はまず、連携推進委員会の事務局を担う本学地域連携センターの池村明生所長が会議設置の経緯について説明。2018年度から湘南キャンパスに健康学部が設置されたことや17年度まで本学が文部科学省の採択を受けて実施してきた地域連携の取り組み「To-Collaboプログラム」の成果を紹介し、「推進会議においては、具体的に社会実装できる取り組みとするという大きな目標を立て、学生の教育、教員の研究においても『健康』というテーマを広げられるよう、積極的に取り組んでいきたい」と語りました。また、連携推進委員会の委員長を務める健康学部の堀真奈美学部長は、推進会議の目的と狙いについて、「大学も地域もともに悩み、考え、地域の課題解決に取り組む会議として進めていきたい」と強調し、「健康に関する課題は無限大だが、重点項目を絞り込みたい。会議を通じて課題とターゲットを特定していければ。本学と包括協定を結ぶ神奈川県が次世代ヘルスケア社会システムの創出に向けて推進している『神奈川ME-BYOリビングラボ』などと連携し、共同事業の提案、フィールドでの実践、その結果の解析・評価、フィードバックとPDCAサイクルを回していく」と実施方針を説明しました。

続いて、健康学部の石井直明教授がこれまでの本学と地域自治体との共同研究の事例について、大学院医学研究科ライフケアセンターや医学部、体育学部、健康学部などが、伊勢原市や秦野市、平塚市で展開してきた「健康バス」の取り組みについて説明しました。その後、神奈川県政策局ヘルスケア・ニューフロンティア推進本部室次世代社会システム担当課長の市川秀樹氏が「神奈川県が推進する地域のニーズと企業のシーズをつなぐ取組み」と題して、超高齢化社会の到来に対して県が進めるヘルスケア・ニューフロンティア政策の概要を解説。また、本会議に参画する平塚市、秦野市、伊勢原市、二宮町の担当者が、各自治体における健康課題やその課題に対する取り組み、本学との連携に向けた期待などを説明しました。さらに、連携推進委員を務める本学教員もそれぞれの専門分野や所属部署の特徴を生かした健康課題に関する教育研究活動の展望を語り、今後の協力体制構築に向けた情報共有を図りました。最後に、堀学部長が「さまざまな視点、学問領域から健康課題にアプローチできるのが東海大学の魅力であり、自治体の方々と同じ当事者意識を持つことで生まれるアイデアもあるのではないかと考えています。自治体関係者の皆さんに、今回の会議で出た話題をそれぞれお持ち帰りいただき、今後の提案につなげていただきたい。また、各委員会で具体的な取り組みについて個別にプロジェクトを立ち上げ、対応していきたい」とまとめました。

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