健康学部では、11月11日にオンラインで「フィールドワークB」の報告会を開催しました。身近な課題を発見し、自主的な調査・研究を経て解決を目指す授業で、学生や教職員のQOL向上を目指す「東海大学KENKOプロジェクト」の活動と連携。「”新しい日常”における新たな健康課題」「運動を通じたヘルスアップ」「食環境改善プロジェクト」からそれぞれテーマを見つけて取り組んでいます。今回は12名の学生が、秋学期開始からこれまで調査してきた内容をまとめて5分間で発表し、教員や学生からの質問にも答えました。
「”新しい日常”における新たな健康課題」について発表した学生は、SNSなどを使って1年次生にアンケートを実施。「(オンラインでは)授業が身についた気がしない」「パソコンに向かう時間が長く、肩や腰が痛い」という声を受けて、「先輩方や先生方に協力を依頼し、オンライン疲れに効く運動や疲労回復に役立つ食事の考案、オンライン交流会を開催したい」とまとめました。もう1人の学生は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて本学がどのような対策をしているかを調査し、「ソーシャルディスタンスや換気のほか、健康学部生が学ぶ5号館では手指の消毒やイスを間引くといった対策をしていました。授業中は先生方がマスクやフェイスシールドをつけ、机にはアクリル板も置かれています」と説明。一方で、「マスクをつけていないなど意識の低い学生もいるので、一人ひとりの意識改革に取り組まなければいけない」と話しました。
「運動を通じたヘルスアップ」を選んだ学生3名は、「キャンパスを利用した運動プログラムの開発」を共通テーマに設定。湘南キャンパス内の各所をメジャーで測り、坂道やスロープでの走り込みや屋上でのストレッチなどを取り入れた、距離や難易度別の4つの運動コースを考案しました。今後は健康学部生の協力を得て実際にコースを使って運動し、心拍数や筋力に関するデータを集めて、運動後に必要な補食の提案やストレスチェックなども行う予定です。「食環境改善プロジェクト」の学生7名は、学生食堂のメニューはエネルギー量や脂質が多く、野菜が少ないことから、ヘルシーかつ満足感がある弁当や小腹が空いたときに食べられる栄養価の高いおにぎりの開発を提案。また、健康に資する要素を含む栄養バランスの取れた食事「スマートミール」の普及や、食べ物をゆっくり消化吸収する「スローカロリー」の補食の考案など、これまでの学びを生かした提案も多く聞かれました。
学生たちは今回の発表で得た課題や疑問の解決を図りながらさらに調査・研究を進め、学期末に最終報告を行う予定です。堀真奈美学部長は、「今回は1年次生が多かったのですが、資料も含めてとてもよい発表だったと思います。KENKOプロジェクトは大学全体の取り組みなので、最終報告で実現可能なものは大学を上げてバックアップしていきたい」と語りました。