第2回KENKOセミナー「健康な食事・食環境について考えてみませんか?」を開催しました

健康学部健康マネジメント学科では2月24日にオンラインで、2020年度第2回KENKOセミナー「健康な食事・食環境について考えてみませんか?」を開催しました。QOL向上のために健康を多角的・多面的にとらえた活動を展開している東海大学KENKOプロジェクトとの共催で、学生や教職員の健康とよりよい環境づくりのために正しい知識を身につけてもらおうと実施しているセミナーです。今回は株式会社タニタブランディング推進部部長の猪野正浩氏と、コニカミノルタ健康保険組合事務長兼コニカミノルタ株式会社人事部健康管理グループの渕上武彦氏が、厚生労働省が推奨している「健康な食事・食環境」をテーマにそれぞれの企業で実践している食環境改善の取り組みについて講演し、教職員や学生ら53名が参加しました。

猪野氏はタニタが健康を測るさまざまな商品やサービスを提供してきたことを紹介し、「体組成計などの機器を使って数値を測ったあと、悪い数値を改善するために健康管理アプリや丸の内タニタ食堂などの健康管理サービスの需要が増えています」と説明。健康への意識・関心が高い層をターゲットにしたタニタ食堂では、カロリーや野菜、塩分摂取量を考慮したメニューを開発し、社員食堂や学生食堂などの利用を含めて全国30カ所で提供している現状を解説しました。さらに健康への意識・関心が低い層にも対応するためにタニタカフェを開いたり、郷土料理に焦点を当てた地域活性化策として「ご当地タニタごはんコンテスト」を実施したりしている事例も紹介しました。続いて渕上氏は、経済産業省が従業員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に取り組んでいる企業を選定する「健康経営銘柄」に長年にわたって選出されているコニカミノルタでは、食堂業者と総務部、看護職、人事部、健康保険組合が一体となって食育に取り組んでいるといった特徴を説明。「食堂の机にPOPを置いて栄養バランスや夏バテ防止、花粉対策にお勧めの食材などを紹介しているほか、ヘルシーランチやラブベジランチを週に2、3回提供し、穴のあいたレンゲやプッシュ式の醤油さし、底上げラーメンどんぶりで塩分やカロリーをカットする取り組みも行っています」と語りました。また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて利用者が激減したことから、「GO TO 食堂キャンペーン」として株式会社ヤクルトと連携し、定食を食べた人にはヤクルトと抗菌マスクケースをプレゼントする企画を実施した例なども紹介しました。

第2部では本学科の森真理准教授が、「フィールドワークB」の授業を履修する学生がKENKOプロジェクトと連携して学内の食環境をよくするために考えた案を紹介し、大野里桜さん(1年次生)と長田実莉さん(同)がKENKOランチを考案して湘南キャンパス8号館の学生食堂で販売したことを報告。ディスカッションでは森准教授や参加者の質問に猪野氏と渕上氏が答えました。最後に堀真奈美学部長が、「両社の先進的な取り組みに関するお話しはとても貴重でした。大学はアカデミアとして科学的エビデンスは提供できますが、実際の普及や実践については企業の皆さんから学ぶところがたくさんあります。今後も協力していければ」と展望を語りました。

なお、本セミナーは教職員に限り3月25日(木)までオンラインで視聴可能です。以下よりアクセスしてご覧ください。
https://web.microsoftstream.com/video/d08cb129-7e0a-4235-bee2-97941d12be62