健康学部では5月30日に湘南キャンパスで、FDセミナー「お互いの研究を知ろう!」を実施しました。本学部はソーシャルヘルス、メンタルヘルス、栄養、運動と多領域の教員が在籍していることから、互いの専門分野を理解し、共同研究の促進などにつなげようと昨年度からFDセミナーのテーマに設定しています。今回は、今年度着任した3名の教員が自身の経歴や研究テーマについて講演しました。
「社会統計学」や「ヘルスリサーチ入門」などの授業を担当する澤岡詩野准教授は、「めざす姿は「百人力」 『ゆるやか』に豊かさのタネをまく」と題して講演。研究のメインテーマである「老年学」について解説すると共に、「ゆるやかさ」の重要性を語り、「豊かに年を重ねるためにどのようなつながりや居場所があればよいのか、社会とつながり続けるためにどのような支えが必要なのかを見つけるために、フィールドワークや分析を続けています」と語りました。篠原直樹助教は「保健医療サービス」「ソーシャルワークの理論と方法」などの授業を担当しています。セミナーでは「私の経歴についてのナラティヴ」と題し、児童養護施設の職員や病院の医療ソーシャルワーカー、生活保護のケースワーカーとしての自身の経験と印象に残っていることなどを紹介。「せっかく資格を取って医療ソーシャルワーカーになっても、すぐに辞めてしまう人が多いのが現状です。業務継続へのサポート、支援のあり方も考えていきたい」と語りました。昨年度は非常勤講師として本学部の授業を担当していた島﨑由宇助教は、「地域生活支援の実践から」をテーマに語り、障がい者の共同生活を支援するグループホーム、青山学院大学ボランティアセンターの助手として働いてきた経験を振り返るとともに、グループホームの現状と課題も解説。「フィールドワーク」「ソーシャルワーク実践」などの授業を担当していることから、「学生との交流プログラムなどを企画し、施設入居者の人間関係を広げる取り組みもしていければ」と今後の展望も語りました。
最後に菅野和恵学部長は、「3名の先生方は本学部に着任して2カ月ほどですが、授業や実習指導でもすでにご活躍されていて頼もしいです。それぞれの研究や取り組みを発展させ、学部の先生方と連携しながら共同研究やプロジェクトを進めていってほしい」とまとめました。