「人間環境学科の北野教授の研究室が名水水族館「里山の水辺にいる生き物を観てみよう!」を開催しました。

教養学部人間環境学科自然環境課程の北野忠教授のゼミが、8月1日にクアーズテック秦野カルチャーホール(秦野市文化会館)で開かれた「第5回秦野名水フェスティバル~秦野森輪(はだのもりりんぴっく)~」の一イベントとして、「名水水族館『里山の水辺にいる生き物を観てみよう!』」を開催しました。名水フェスティバルは、水循環基本法で8月1日に定められた「水の日」に併せて、秦野名水の魅力を発信することを目的に開かれています。

北野ゼミでは秦野市、平塚市などの行政や企業、有志団体と連携して、観察会や出前展示、調査結果の発表会などを実施し、湘南地域の自然の魅力や生き物を紹介する活動を続けています(現在は新型コロナウイルス感染症拡大によりほとんどの活動が中止)。今回は、秦野盆地から相模湾に注ぐ金目川と、秦野の里地里山に生息する魚類やエビカニ、水生昆虫のほか、両生類や爬虫類といった水生生物の展示を通じて、地域の自然環境の特徴や状況を紹介。また、水槽やガラスケースでの展示だけでなく、ウナギやカニなどの生き物に触れられる「タッチングプール」も設置し、学生たちが来場者に生き物の特徴や見分け方などを説明しました。来場者した子どもや保護者、地域住民からは、「地元にまだこんなにも生き物がいるのだと驚きました。実際に見て、触れることができて楽しかった」「ハゼに吸盤があることを初めて知りました。学生さんがわかりやすくに説明してくれてうれしかった」といった声が聞かれました。

北野教授は、「新型コロナウイルス感染症拡大の影響でさまざまな活動が制限され、地域の方と交流するイベントは約2年ぶりです。昨年度できなかった分、私だけでなく学生たちも強い思いを込めたイベントになりました。学生たちには、来場者への説明で知識をインプット・アウトプットすることで、自分の知識の再確認をしてくれればと思います」とコメント。また、「秦野市は里地・里山が残っており、たくさんの生き物の生息が確認されている地域です。近年、野外で遊ぶ子どもが減っており、コロナ禍でその傾向はさらに加速していると考えられます。自然の生き物に接する機会が少ない子どもたちに、自分の身近な地域にはたくさんの生き物がいることを知ってもらいたい」と語りました。

北野ゼミに所属する星空之介さん(4年次生)は、「ゼミに入ってからコロナ禍で活動が制限されており、地域交流の機会がやっと訪れました。ゼミ生が一丸となって、開催の1週間前から前日まで生き物を捕獲しました。開催に向けて不安な部分もありましたが、子どもたちから生き物に対して“かっこいい”“すごい”といった声が聞けてうれしかったです。今後も学内外で地域の自然や生き物の魅力を伝えていきたい」と話しました。