教養学部人間環境学科の永井さんがクラフトビールのラベルをデザインしました

教養学部人間環境学科自然環境課程※4年次生の永井佑弥さんがこのほど、よい仕事おこしネットワーク(事務局:城南信用金庫)の地域連携プロジェクトに協力。愛媛県東温市で生まれたサクラの新品種「陽光桜」の葉を材料にしたクラフトビール「陽光桜エール」のラベルをデザインしました。同ネットワークは、全国の信用金庫店舗網を活用し、地元企業の支援や経営課題解決のために、信用金庫と顧客をマッチングする取り組みです。3月26日には、東京都大田区の「よい仕事おこしプラザ」で陽光桜エールの完成発表会も行われました。

永井さんはイラスト制作が趣味で、コロナ禍で外出が制限されたことを機に昨年4月からiPadを使ったイラストをSNSに発信してきました。これがきっかけとなり、羽田空港近くでビアレストランを運営する「大鵬」の大屋幸子社長の長女と高校時代からの友人だった永井さんにラベルデザイン作成の依頼がありました。永井さんは、「上手く要望に応えられるか不安もありましたが、デザインの仕事に興味があったのでイラスト作成を決めました」と振り返ります。イラストは、昨年12月から約1カ月間で制作。東温市の農業家(元教員)の高岡正明氏が教え子を戦地に送り出したことを悔い、鎮魂と平和への願いを込めて品種改良したことで「非戦のサクラ」とも呼ばれる陽光桜の背景を知るために、2015年に公開された映画「陽光桜 YOKO THE CHERRY BLOSSOM」の予告動画などを鑑賞してイメージを膨らませました。作中にはシリアスな場面も含まれますが、永井さんは、「ちゃぶ台を囲って楽しそうに話す場面が印象的で、イラストは和気あいあいと花見をする様子を描きました。楽しい雰囲気を出すために、明るい色を中心とした鮮やかな色彩を用いました」とこだわりについて語りました。

完成発表会では、永井さんも登壇してデザインの意図について説明。「陽光桜の平和への願いだけでなく、コロナ禍で友人や仲間が集まるのは難しくなってしまったので、このような日常が当たり前のように戻ってきてほしいという願いも込めました。自分のデザインが、商品として形になるのは初めての経験なので、緊張するとともにわくわくしています。イラストを見て、お客さんが明るい気持ちになってくれたらうれしい」と話しました。

城南信用金庫地域発展支援部上席調査役の山下一郎氏は、「完成発表会では、“このラベルは本当に学生が作ったの?”という声も聞かれ、大変好評でした。近年、学生の社会貢献や地域貢献に対する意識が高まり、信用金庫でも学生のかかわる取り組みが増えてきているので、東海大学をはじめ全国の大学と連携していきたい」とコメント。また、本学卒業生で地域発展支援部部長の卯月雄一郎さん(政治経済学部1992年度卒)は、「大学の後輩が地域活性化に向けた活動に貢献してくれてうれしい」と話していました。

陽光桜エールは、現在、ビアレストラン「羽田スカイブルーイング」や京急ストア日ノ出町店、愛媛県アンテナショップなどで販売されています。

※東海大学教養学部は、2022年4月から人間環境学科と芸術学科に改編され、人間環境学科自然環境課程は人間環境学科に名称を変更しています。