デザイン学課程の学生が「伊勢原大山 阿夫利山荘鹿肉カレー」のパッケージをデザインしました

教養学部芸術学科デザイン学課程3年次生の鈴木梨沙さんが、伊勢原大山産鹿肉を使用したレトルトカレー「伊勢原大山 阿夫利山荘鹿肉カレー」のパッケージをデザイン。商品を開発した株式会社セゾオンの担当者が1月18日に湘南キャンパスを訪れ、感謝状が贈られました。

伊勢原市では、シカやイノシシといった野生鳥獣による農作物被害を軽減するため、猟友会が捕獲し、大山のふもとにある「猪・鹿問屋阿夫利山荘」で精肉加工しています。セゾオンではこれまで、運営する伊勢原市役所内のレストランで鹿肉を用いた料理を提供してきましたが、コロナ禍では自宅で調理できる商品の需要が高いことから、鹿肉を用いたレトルトカレーの開発に着手しました。デザインを通じたさまざまな地域連携活動を展開してきた本課程の池村明生教授にパッケージデザインの依頼があり、池村教授が担当する授業「デザイン連携プロジェクト」の一環として協力。同授業を履修する学生たちが考案した16作品の中から鈴木さんの案が採用されました。

完成したパッケージはボルドー色を基調としたシックな色合いで、シカの大きなツノの下に書かれている「鹿肉」の文字がシカの顔を表しています。鈴木さんは、「あたたかみがあり、商品を手に取る人に『おいしそう』と思ってもらえるデザインになるよう意識しました」とポイントを語ります。また、「今回デザインに取り組んだことをきっかけに、伊勢原市で害獣による農作物の被害が多いことを知りました。この商品を通じて、子どもや若い人たちが地域の課題に気づくきっかけにもなればと思います」と語っています。セゾオンの小松哲彰取締役営業統括部長(本学体育学部卒業生)は、「パッケージは商品の顔なので、すてきなデザインに仕上げてもらえたことをとてもうれしく思います。レトルト商品であれば、コロナ禍でも県外の人に食べてもらう機会が増えるので、多くの人に手にしてもらいたい」と期待を寄せました。

1月22日には、伊勢原市役所で開かれた月例市長記者会見で商品の発表があり、池村教授と鈴木さんが出席。髙山松太郎市長ら市関係者に向けて、セゾオンの担当者と鈴木さんが商品の概要やデザインのポイントを説明しました。商品は1月25日から市内の観光案内所などで販売されることが決まっており、今後は販路の拡大を目指すほか、伊勢原市のふるさと納税の返礼品として登録申請中です。