本学学生と九州工業大学の合同チームがFPGAデザインコンテストで優勝しました

2021年10月23日~24日、第10回 相磯秀夫杯 FPGAデザインコンテストが岡山大学津島キャンパスで開催され、本学情報通信学部 組込みソフトウェア工学科と九州工業大学大学院 生命体工学研究科の学生が中心となって結成しているチーム「Ultra_Bot」(指導教員:情報通信学部組込みソフトウェア工学科 大川 猛 准教授、九州工業大学大学院生命体工学研究科 田向 権 教授)が出場しました。本チームは本学と九州工業大学の合同チームとして今年度結成され、初出場ながら優勝という快挙を成し遂げました。本競技会は2021年12月に行われるロボットの国際大会、The International Conference on Field-Programmable Technology 2021 (FPT’21) FPGA Design Competitionに向けて開催された国内大会であり、自動車の完全自動運転に必要な主要機能をFPGAで実装することに主眼が置かれています。なお、本競技会は新型コロナウイルス対策を十分に講じたうえ、無観客での開催となりました。

本競技会は、高速でかつ低消費電力で動作する、内部の論理回路を書き換え可能なデバイス、Field Programmable Gate Array (FPGA)を用いて完全自動運転に必要な画像処理技術と車体制御技術の研究開発を加速させることを目的として開催されています。

チーム「Ultra_Bot」は道路上の白線を認識し車両を制御する機能、および障害物を検知し障害物を避けて走行する機能を搭載したロボットを開発し、初日の競技会で初出場ながら見事1位という好成績を収めました。また、競技会に出場したほとんどのチームが障害物回避に失敗する中で唯一、障害物の安全な回避にも成功しました。

このロボットの白線認識機能および障害物認識機能はFPGAに実装されており、処理後の物体情報を活用した車体制御ソフトウェアとの通信にはロボット用ミドルウェアであるRobot Operating System (ROS) 2が用いられています。FPGAで処理された情報をROS2ノードとして扱う仕組みを構築するツール、FPGA-Oriented Easy Synthesizer Tool(FOrEST)および白線認識機能は東海大学情報通信学部組込みソフトウェア工学科の大川研究室によって開発されたものであり、チームの優勝に大きく貢献しました。 初日の競技会は12月に開催される世界大会と同様のルールの下、チームメンバーが遠隔地からロボットを操作する形式で実施され、出場6チーム中1位という成績を収めました。メンバーは会場の環境に合わせてロボットを調整することができないため、会場の環境に寄らずスイッチを入れただけで自律的に走行する、ロボットの安定性が極めて重要です。大会2日目はチームメンバーが直接ロボットを操作する形式での競技会が行われ、出場7チーム中、4位という結果を収めました。

本競技会出場により得られた知見を活かし、12月に行われる世界大会に向けた調整が続けられています。世界大会での活躍にもご期待ください。

◇「第10回 相磯秀夫杯 FPGAデザインコンテスト」についてはこちら
https://wp.rs.cs.okayama-u.ac.jp/design-contest-aiso10/
◇東海大学情報通信学部 大川研究室についてはこちら
https://sites.google.com/view/ohkawalab/
◇九州工業大学大学院生命体工学研究科 田向研究室についてはこちら
https://www.brain.kyutech.ac.jp/~tamukoh/

ロボットの最終調整
出走前のチーム紹介(初日:別室からZoom)
出走前のチーム紹介(2日目:会場にて)
競技の様子(2日目)
スコアボード(初日)
表彰状