
伊勢原キャンパスの医学部付属病院では3月21日に、皮膚疾患をテーマとする公開講座を開催しました。乾癬・アトピーセンターが、難病治療研究センターと連携して企画したものです。前半は「市民公開講座」として、皮膚疾患を入り口として多様な内臓疾患を早期に発見・治療することを目的に2025年4月に設立した乾癬・アトピーセンターの概要を紹介し、後半は「難病講座」として原因や治療法が確立していない皮膚の難病について解説。患者や家族、医療従事者ら多数が参加しました。
「『皮膚は内臓の鏡』ってご存じですか?」をテーマとした「市民公開講座」では、初めに本センターの山﨑文和センター長(医学科准教授)が講演。心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病といった疾患と乾癬との関連を説明し、「皮膚疾患を放置せずに全身を検査することで隠れた病気を発見・治療し、患者さんの健康寿命延伸につなげたい。多様な診療科と緊密に連携し、“患者さん良し、地域医療良し、当院良し”の“三方良し”を目指して医療を充実させていきます」と語りました。
続くパネルディスカッションには、本センターの馬渕智生医師(皮膚科診療科長、医学科教授)と、糖尿病や腎臓病を専門とする腎内分泌代謝内科の豊田雅夫医師(医学科教授)、栄養科の安積正芳課長補佐、荻野都留子看護師が登壇。山﨑センター長を座長に、皮膚科を窓口として診療科横断的に診断・治療に取り組む意義や、管理栄養士、看護師といった多職種で患者さんを支えるチーム医療の実際について語りました。また、製薬企業の協力で、皮膚の保湿や塗り薬の正しい使用法の説明と体験会も行いました。



「難病講座」では、皮膚が関係する難病について医師が解説。馬渕医師は、発熱や皮膚の発赤とともに膿の塊ができる「膿疱性乾癬」の症状や原因、診断・治療薬、近年開発された生物学的製剤について説明し、「当院は、安全に生物学的製剤の投与ができる施設として承認されています。乾癬専門外来を設置していますので、遠慮なくご相談ください」と語りました。山﨑センター長は、代表的な膠原病(多臓器性の慢性難治性疾患)である全身性エリテマトーデスと全身性強皮症、皮膚筋炎の皮膚症状を中心に、診断のポイントを比較しながら説明。終了後には会場から多くの質問が寄せられ、講師が丁寧に回答しました。



※当日のプログラムは下記のとおりです。
【市民公開講座】
テーマ:「皮膚は内臓の鏡」ってご存じですか?
~三方良しの病診連携、乾癬・アトピーセンターが担う皮膚を通じた健康提案~
◇講演:「皮膚疾患の健康寿命は我々が守ります! センター化、チーム医療について」
座長:馬渕智生(医学部付属病院皮膚科診療科長)
講師:山﨑文和(医学部付属病院皮膚科、乾癬・アトピーセンター長)
◇パネルディスカッション
座長:山﨑文和
パネリスト:馬渕智生
豊田雅夫(医学部付属病院腎内分泌代謝内科、医学科教授)
安積正芳(医学部付属病院栄養科科長補佐)
萩田都留子(医学部付属病院看護師)
◇体験:皮膚のへの保湿・外用アドバイスと実践
協力:マルホ株式会社
【難病講座】
テーマ:膿疱性乾癬・膠原病~皮膚が関係する難病とは?
◇講演:「膿疱性乾癬(汎発型)ってどんな病気?」
講師:馬渕智生
◇講演:「膠原病の皮膚症状について」
講師:山﨑文和