医学部看護学科の学生が重症心身障がい児に関する講演を聴講しました

医学部看護学科の学生が9月19日に、伊勢原キャンパスで開催された「重症心身障がい児の理解~NICUでの医療をとおして~」と題した講演会を聴講しました。この講演会は、「令和5年度 重度重複障がい者等支援看護師養成研修」(神奈川県委託事業)として、公益社団法人神奈川県看護協会が主催したものです。当日は、神奈川県立こども医療センター新生児科部長の豊島勝昭氏が講演し、本学科の学生をはじめ、大学院生や教員、医学部付属病院のスタッフら400名以上が聴講しました。

豊島医師は、生まれてくる赤ちゃんの33名に1名が、早産による低出生体重児であったり病気や障がいがあったりして生後すぐに新生児集中治療室(NICU)に入院するといった現状について説明。自身が監修したTBSテレビのドラマ『コウノドリ』の場面を交えながら、治療を受ける子どもたちと家族の姿や、寄り添うスタッフの思いを紹介しました。また、NICUを退院した子どもや家族を社会が支え続ける大切さについても訴えました。

聴講した学生からは、「NICUに入院している子どもと家族の現状を知るとともに、本人や家族でないと分からないつらさや喜びがあると学びました」「“家族で過ごすのも治療の一つ”という言葉に感銘を受けました。病気の赤ちゃんと家族にとってはNICUでの治療がすべてではなく、限られた日々を自宅で家族と共に過ごすという選択肢もあるのだと、あらためて認識しました」「“病を診るか、人を観るか、家族を観るか”によってケアが異なることを学びました。患者さんや家族の揺れ動く思いを受け止めながら、その望みに添ってさまざまな選択肢を提案できる医療従事者になりたいと思います」といった感想が聞かれました。

企画・運営に協力した母子看護学系長の井上玲子教授は学生に向けて、「命の大切さや生きる意味についてあらためて考え、患者さんとその家族にも目を向けられる看護者を目指してほしい」と、メッセージを送りました。