医学部付属病院、東京病院、八王子病院の医療チームが小笠原村(父島)で6回目の新型コロナワクチン接種を完了しました

医学部付属病院と付属東京病院、付属八王子病院による医療チームが10月14日、15日に、東京都小笠原村(父島)における6回目の新型コロナウイルスワクチン接種を行いました。本学と東京都、小笠原村の3者は、同村における新型コロナウイルスワクチン接種に係る連携・協力に関する協定を2021年5月に締結。同年の6月、7月と22年の2月、7月、12月の5回にわたり、本病院機関の医療従事者らで構成したチームを小笠原村・父島に派遣して、住民に対する集団接種を担ってきました。今回は、医学部付属病院高度救命救急センターの守田誠司所長(医学部医学科総合診療学系救命救急医学領域教授)をリーダーに、医師4名、看護師4名、薬剤師1名、事務スタッフ1名の計10名が渡島。2回以上の接種を受けた生後6カ月以上の方を対象に接種しました。

今回は台風15号の影響により出発が2日遅れ、13日に東京港から貨客船「おがさわら丸」に乗船し、14日に父島・二見港に着岸。同日の午後と夜間、翌15日の午前中に小笠原村福祉センターで現地のスタッフらと協力しながら合計512名への接種を完了し、同日の午後に二見港を出港して16日に東京港に戻りました。

初めてチームに加わった付属病院の富田亮平医師(医学部医学科総合診療学系総合内科学領域助教)は、「前5回と同様にトラブルなく遂行できるよう、気を引き締めて臨みました。台風の影響で過密なスケジュールとなりましたが、大きな問題もなく接種を完了できてほっとしています。チームのメンバーを気遣うとともに、スムーズな運営に協力してくださった村の方々や診療所のスタッフに感謝します。医療資源に乏しい離島の診療現場を体験し、大学病院と地域の医療機関との連携の重要性をあらためて認識しました。今後もさまざまな形で地域医療に貢献していきたい」とコメント。同じく初参加した付属八王子病院看護部の及川直美主任は、「ワクチン接種は何度経験しても緊張するので、それぞれの様子に合わせて声をかけるなど、リラックスしてもらえるよう心がけました。生後11カ月の赤ちゃんから90歳代の方までいらっしゃいましたが、診療所の看護師さんらと協力し、事前に接種者の状況を共有することで、怖がって泣いたり暴れたりする子どもたちに対しても短時間で安全に接種できました。大学病院以外の診療現場を体験できたことは大きな学びになりました。この経験を今後の看護実践に生かしていきます」と話していました。