政治経済学部経営学科に今年度から、槇谷正人教授が着任しました。さまざまな企業や組織の人材開発のコンサルティングに携わってきた槇谷教授は、企業の業績や成果が、経営戦略や組織文化によって異なることに興味を持って教育と研究の道に進みました。そして、10年前から大学で、リアルな経営の現場について学生に伝えています。専門は経営哲学、経営組織、組織変革の研究です。授業では、学生が身近な生活シーンから経営学の基礎を学べるように工夫しています。1年次生のゼミや授業では、各自が興味のある身近なものから学んでもらおうと、まず自分がよく利用する店やサービス、よく使っている商品などを挙げてもらいます。たとえば、日本と海外のスポーツメーカーの商品や、コンビニ、スマートフォン、お菓子や飲料、ファッションや小売業などです。とくに、同じ種類の商品やサービスを提供している会社の、戦略や組織を比較研究しています。
「経営学を勉強することは、視野を広げることにつながります。たとえば、ディズニーランドが一時期、当日券の販売を見合わせて入場制限したことがありました。急に訪ねたゲストたちには残念なことでしたが、混雑が減り来場したゲストたちの満足度は高まりました。しかし、ディズニーランドの経営にとってはどちらが良いのか、それを考えるのも身近な経営学です。一言に経営学というと難しく捉えられがちですが、意外と自分たちの生活に密着した学問なのです。経営で大切なのは、将来を見据えたビジョンをもとにチームをつくり、人を尊重して育てること、つまり、『戦略を立てる』、『組織をつくる』、『人を活かす』ことです。大学4年間でそれらを学ぶことは、社会に出て組織人となったときにも、プロフェッショナルとしてキャリアアップするときにも、リーダーシップを発揮するときにも、きっと役に立ちます」と語っています。