平塚市ビジネスケースプロジェクトとして企業の課題解決に取り組みました

政治経済学部経営学科の岩谷昌樹教授のゼミに所属する学生5名が「平塚市ビジネスケースプロジェクト」に参加し、このほど平塚市のホームページに「ビジネスケース公開資料」として論文「日本法人マクダーミッド社に学ぶ外資系企業の意思決定と産学公の関わり方」が掲載されました。同プロジェクトは、市内にキャンパスのある大学の経営学系の学部などが協力し、市内企業のケーススタディーをとりまとめ、ホームページや冊子などで情報を発信する取り組みです。平塚市にとっては、戦略的な施策構築に必要な市内の企業データ集積や、大学と企業との接点づくりが主な目的で、大学にとっても大学院生や学生が企業活動について深く調査し、分析結果を公開することで、本格的な研究を実践できる利点があります。

今回のプロジェクトに参加したのは4年次生の中曽根亨さん、白岩瑞季さん、長尾慎さん、山田優太さん、松原将ノ介さんの5名で、アメリカの化学品メーカーであるMacDermid Performance Solutions社の日本法人「マクダーミッド・パフォーマンス・ソリューションズ・ジャパン株式会社」を研究対象としました。論文では、同社のM&A(合併や買収)やR&D(研究開発)に対する考え方を調査し、外資系企業がどのような判断基準を持ってM&A等の経営判断をしているのか、また、R&Dや立地戦略についてどのような考え方を持っているのかを明らかにすることで、(1)成功手法等が、業界等へ波及するケース、(2)企業の持続可能性、レジリエンスを提示するケース、(3)産学公等の連携を促進するケースの3つのビジネスケースを提示しました。

ゼミ長の山田さんは、「昨年の夏ごろに平塚市の職員の方からお話しをいただいたのですが、実際に動き出したのは今年に入ってからになってしまい、もう少し時間があればさらにいいものにできたのではという悔しさはあります。しかし、普段あまりかかわることのない理系の企業を調査・研究できたことはいい経験になりました」とコメント。長尾さんは、「実際に企業を訪れて担当者に直接質問できたことはとても貴重な経験でした」と話し、中曽根さんは、「ビジネスケース公開資料としてホームページに掲載されているので、いろいろな企業に1つの判断材料として活用してもらえれば」と語りました。

なお、論文は平塚市ホームページ(http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/sangyo/page-c_01625.html)から閲覧可能です。

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