化学科の冨田准教授の研究グループが「2019年度物質・デバイス共同研究賞」を受賞しました

理学部化学科の冨田恒之准教授が代表を務める研究グループがこのほど、物質・デバイス領域共同研究拠点の「2019年度物質・デバイス共同研究賞」を受賞。7月1日に大阪・千里ライフサイエンスセンターで開かれた「第9回 物質・デバイス領域共同研究拠点活動報告会及び平成30年度 ダイナミック・アライアンス成果報告会〜進化し続ける共同研究拠点組織〜」で表彰式が行われ、冨田准教授が出席しました。

北海道大学、東北大学、東京工業大学、大阪大学、九州大学の5大学による「物質・デバイス領域共同研究拠点」のネットワーク型共同研究拠点事業の一つ「COREラボ共同研究」として、同グループの共同研究「波長変換技術と光機能材料の融合による新規光応用システムの創出」が採択されています。本研究は、冨田准教授が日ごろ研究している蛍光体の合成技術を応用したもので、蛍光体はディスプレイや照明など人間の目に入る「可視光」の波長への変換に用いられますが、それを材料やデバイスに向けた波長に変換させることを目的としています。冨田准教授が東海大学総合研究機構のプロジェクトなどで携わる「光触媒」や「太陽電池」といった分野で、それぞれの機能を上げるべく、東北大学や大阪大学などの研究者らと研究を行ってきました。この業績が物質・デバイス研究のいっそうの発展に資すると評価され、今回の受賞につながりました。

冨田准教授は、「『物質・デバイス領域共同研究拠点』の目的の一つには人材育成も入っているのですが、今回のグループには本学大学院総合理工学研究科の学生も参加しており、この研究を通じてキャリアアップしてくれたことも評価に含まれているのではないかと思います」と語ります。また、「この事業では活動経費だけでなく、さまざまな大学の施設利用や研究者からのアドバイス、研究協力など、多方面から支援してもらいました。その恩恵を社会に還元するには、研究の成果を出し、未来の研究者を育成することが第一だと考えています。今回の受賞は、その思いが伝わったからこそ。とてもうれしく思います」と話しています。

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