情報数理学科の学生が「U-22プログラミング・コンテスト2019」で経済産業大臣賞<テクノロジー>を受賞しました

理学部情報数理学科4年次生の大門巧さんが、「U-22プログラミング・コンテスト2019」(主催=同実行委員会、後援=経済産業省、総務省ほか)に出場。10月20日に東京・秋葉原コンベンションホールで開かれた最終審査会でプレゼンテーションを行い、経済産業大臣賞<テクノロジー>を受賞しました。このコンテストは経済産業省が1980年から毎年、優れたIT人材の発掘と育成を目的に実施しています。2014年からは民間企業が協賛しており、40回目の今年はエントリーされた406作品(参加者数1145名)の中から、16作品が最終審査会に進みました。最優秀賞にあたる経済産業大臣賞は、<総合><プロダクト><テクノロジー><アイデア>の4部門に分かれており、それぞれ1作品が選出されます。4部門の中で<テクノロジー>は、機能性・アルゴリズム面で優れていて、制作にあたり高度な技術と知識を有している作品が選出されます。

大門さんは、大学入試センター試験における「情報関係基礎」の出題で用いられる独自のプログラミング言語である「センター試験用手順記述標準言語」(DNCL)をWEBブラウザ上で処理できる「Tetra」を発表。20年度から小学校、22年度から高校でプログラミング科目が必修になることを見据えて、初心者にプログラム作成のヒントを与える支援機能を付けた教育用ツールのプログラミング作品となっています。「今は誰でもスマートフォンやタブレット端末を持っている時代なので、いつでもどこでも勉強できるよう、ブラウザ上で動作する仕様にしました。これからプログラミングの勉強を始める高校生や小中学生に活用してもらえたらうれしい。私は教員を志しているので、将来は子どもたちに指導しながら、新たな機能も開発していきたい」と語っています。

また、大門さんは10月5、6日に岩手県で開かれた「情報処理学会コンピュータと教育研究会151回研究発表会」の学生セッションで、「ブラウザ上で動作するDNCL処理系『Tetra』の開発」と題し研究成果を発表。独自の機能や操作性が評価され、学生奨励賞を受賞しました。全国の研究者が集まる学会での受賞について、「発表後にいただいた評価やアドバイスを、今後のソフト開発に生かしていきます」と語っています。指導教員の大西建輔准教授は、「小学生からプログラミングを学ぶようになると、教員はさらに高度な知識を身につける必要があります。本学科では情報の教員免許も取得できるので、次世代の教育者を育成していくことも大切な役割の一つ。大門さんにはコンテストでの成果や学会で評価された経験を、今後の研究活動につなげてもらいたい」と話しました。

U22プログラミングコンテスト (1)_525.jpg

U22プログラミングコンテスト (2)_525.jpg

U22プログラミングコンテスト (3)_525.jpg