東海大学海洋科学博物館では、ふくしま海洋科学館との「ラブカ研究プロジェクト」に取り組んでいます

東海大海洋科学博物館では、福島県いわき市のふくしま海洋科学館との共同研究「ラブカ研究プロジェクト」に取り組んでいます。ラブカはラブカ目ラブカ科に属し、主に水深500mから1000m以深に生息しています。原始的なサメの特徴を持つことから「生きた化石」と呼ばれ、魚類の進化の過程を解き明かす上で、重要なカギを握っています。生物の進化の展示に力を入れるふくしま海洋科学館と過去に駿河湾においてラブカを重点的に研究した海洋科学博物館の呼び掛けで、海洋学部の田中彰教授、堀江琢講師を加えた共同プロジェクトが今年4月からスタート。9月30日には人工保育をしているラブカの卵を報道関係者に公開しました。

プロジェクト発足以降、両館では駿河湾での生態調査や漁師への聞き取り調査を実施。5月17日にサクラエビ漁において捕獲されたメスのラブカを試験飼育し、その後、その個体から得られた受精卵3個の人工保育を開始しました。現在は海洋科学博物館で1個、ふくしま海洋科学館で2個を保育しており、9月30日にはこれまでの人工保育最長記録の134日間に並ぶなど成果も上げています。今後も人工保育についてさまざまなアプローチから研究していき、深海生物の飼育方法の確立などにつなげていきます。

ラブカ研究プロジェクトの詳細は、こちらのHPをご覧ください。
http://www.umi.muse-tokai.jp/topics/2016/topics161019.html

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