「2019年度医学部医学科研究成果報告会」を実施しました

医学部医学科では4月24日に伊勢原キャンパスで、「2019年度医学部医学科研究成果報告会」を実施しました。本学科では、医学とその関連諸領域における研究レベルの向上と優れた研究の重点的な支援を目的として、研究助成金制度を設けています。この報告会は、本制度の採択を受けた研究テーマについて1年間の成果を報告するものです。当日は14名が発表し、参加者と活発な質疑応答や意見交換を行いました。なお、新型コロナウイルスの感染防止対策として出席者を限定し、マスクの着用や手指の消毒、換気などを徹底して実施しました。

はじめに、坂部貢医学部長(副学長・医系担当)があいさつ。続いて、過去に本制度による助成を受けた研究の中からさらに発展が期待されるテーマを支援する「医学研究基金」、将来を嘱望される研究者の主導による創造的かつ先端的な研究について助成する「医学部医学科プロジェクト研究」に採択された研究について各1名が成果を発表しました。その後、医学関連研究のレベル向上に寄与すると認められる優れた研究を重点的に支援する「医学部医学科研究助成金(重点的研究)」を受けたテーマについて、12名が成果を報告。最後に大学院医学研究科の小林広幸研究科長(医学研究運営委員会委員長)が講評しました。

当日のプログラムは以下のとおりです。
【はじめに】
坂部 貢医学部長(副学長・医系担当)

【医学研究基金報告】
◇座長:秦野伸二教授(伊勢原研究推進部長)
1.紙谷聡英准教授(基礎医学系分子生命科学)
「肝臓における性差を制御する分子メカニズムと疾患の関連」

【医学部医学科プロジェクト研究報告】
◇座長:秦野伸二教授(伊勢原研究推進部長)
1.駒場大峰准教授(内科学系腎・代謝内科学)
「急性腎障害が惹起する骨ミネラル代謝異常:疾患概念の確立と病態解明」

【医学部医学科研究助成金(重点的研究)終了報告】
◇座長:穂積勝人教授(伊勢原研究推進部次長)
1.今関良子講師(内科学系神経内科学)
「再生アソシエイト細胞静注による認知症治療法の開発」
2.高橋 匠奨励研究員(外科学系整形外科学)
「低酸素条件下で作製したiPS細胞由来軟骨細胞シートのin vivo評価」
3.住吉秀明講師(基盤診療学系先端医療科学)
「ミズクラゲより見出された新規表皮再生促進成分の同定」
4.中山正光(大学院生・内科学系循環器内科学)
「血小板メカノバイオロジーに基づいた革新的抗血小板薬の創製」
5.村山 力助教(内科学系循環器内科学)
「脳心連関から検討するたこつぼ型心筋症の病態解明」
6.白石良樹特任講師(内科学系呼吸器内科学)
「好酸球性粘液栓が気道内に形成されるアレルギー性気管支肺真菌症モデル動物の開発」

◇座長:竹腰 進教授(伊勢原研究推進部次長)
7.飯島崇利准教授(基礎医学系分子生命科学)
「バルプロ酸への胎児期暴露モデルを用いた自閉症スペクトラム障害の分子病態の解明」
8.富岡 雅助教(基盤診療学系病理診断学)
「リツキシマブ耐性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の統合的解析」
9.富田康介助教(専門診療学系画像診断学)
「リンパ節転移に対するリンパ系インターベンション:直接リンパ管内化学療法の新規開発」
10.小熊 剛准教授(内科学系呼吸器内科学)
「アレルギー性気管支肺真菌症の再燃・難治例の検討と新規治療の開発」
11.増田治史准教授(基礎医学系生体構造機能学)
「ヘビ毒由来BatroxobinのNETs抑制による抗転移性悪性腫瘍療法の開発」
12.大友麻子助教(基礎医学系分子生命科学)
「BioID法による初期エンドソーム動態調節因子の同定とその機能解析」

【講評】
小林広幸教授(大学院医学研究科長・医学研究運営委員会委員長)