デンマーク工科大の短期集中講義「エネルギーシステムにおける再生可能ガス」に大学院生が参加しました

更新日 2021.03.05

大学院総合理工学研究科(博士課程)のジョルダヤコヴァ・サウレさん(3年)と矢内宏樹さん(1年)が、1月25日から29日までオンラインで開講されたデンマーク工科大学(DTU)とデンマーク・ガス・テクノロジー・センター主催の短期集中授業「エネルギーシステムにおける再生可能ガス」に参加しました。DTUと本学が2019年に締結した学術交流協定に基づく教育研究連携の取り組みとして初めて実施したものです。両大学は2012年から再生可能エネルギー研究に関する研究交流会を毎年開催。今回の取り組みは、昨年12月に本学総合科学技術研究所とDTUで共催したエネルギーセミナー後にDTU側からヨーロッパ学術センターに提案があり実現。SDGsの取組みが世界各国で行われる中、大学院総合理工学研究科でも脱炭素社会を目指した研究開発で幅広く社会貢献できる人材を育成するプログラムとして重要な取り組みととらえ、学生たちに参加を呼びかけました。

大学院生たちは、イタリアやノルウェー、中国などから参加した大学院生や企業の研究者らと講義を受講。廃材など自然由来の原料から作るバイオガスやバイオメタンなどの利用技術の現状や可能性、水素の活用に向けた研究取り組みと課題など、脱炭素社会の実現に向けた技術研究に関するレクチャーを受けたのち、講義を踏まえて課題について調査し、解決策を議論したり、与えられた計算課題を協力して解いていくグループワークも行いました。

学生たちは、「一つの授業の中で講義とグループワークが組み合わされているのが新鮮で、とても有意義でした。先端研究の知識を得ることに加え、さまざまなエネルギー源について国家レベルで政策を立案する際の考え方なども学ぶことができ、エネルギー問題に関して国際的で多角的な視点が身につきました」(矢内さん)、「エネルギー問題を考える際には、それぞれの国の置かれた環境や経済状態、気候・風土などの事情を踏まえなければならないことをあらためて実感しました。自分の研究分野へも成果が還元できる充実した内容だったので、ぜひ多くの後輩たちにも受講してほしい」(サウレさん)と話しています。