阿蘇実習フィールドの「震災遺構ミュージアム」に人気漫画「ONE PIECE」のキャラクター「ロビン」の銅像が設置されました

2016年4月に発生した熊本地震で甚大な被害を受け、熊本県の「震災遺構ミュージアム」として整備された本学旧阿蘇キャンパス(現・阿蘇実習フィールド)にこのほど、人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」のキャラクター「ロビン」の銅像が設置されました。同県出身で東海大学第二高校(現・付属熊本星翔高校)卒業生でもあるワンピースの作者、尾田栄一郎さんの協力で県が進めている、主人公「ルフィ」をはじめとした「麦わらの一味」の像を県内各地に設置する「ONE PIECE熊本復興プロジェクト 麦わらの一味『ヒノ国』復興編」の一環です。ロビン像はこのうち8体目の設置で、地震の被害や教訓を後世に伝承するミュージアムに「考古学者」であるロビンが駆け付け、本フィールドのある南阿蘇村の復興が花開くよう、歴史の語り部として研究を重ね、記憶と教訓を語り継ぐ手助けを行います。

10月9日には、新型コロナウイルス感染症対策として関係者のみが出席して銅像の除幕式が行われ、熊本県の蒲島郁夫知事や南阿蘇村の吉良清一村長、ワンピースが連載されている週刊少年ジャンプの中野博之編集長らとともに、本学から山田清志学長、荒木朋洋九州キャンパス長が来賓として出席しました。また、ロビン像の周りを取り囲むフラワーアレンジメントを、九州キャンパスのサークル「フラワーデザイン部」と農学部、農学教育実習センターの教職員が担当。ロビンのイメージカラーである紫色の花を基調に、熊本の県花であるリンドウを使って、悪魔の実「ハナハナの実」の能力者であるロビンが作中で見せる“あらゆる場所から花のように咲かせる「手」”を表現しました。また、さらにその周囲には農学部生と技術職員が手作りした熊本県産杉を使ったプランターも配置し、農学実習や課外活動で栽培・管理してきた花を植えました。

式では、蒲島知事があいさつで像設置の経緯を紹介するとともに、「ロビン像設置に向け、貴重な用地をご提供いただいた東海大学と山田学長に感謝します」とのメッセージが語られました。地元の南阿蘇中学校吹奏楽部によるワンピースの主題歌の演奏に続いて除幕が行われ、県の営業部長兼しあわせ部長であるくまモンら列席者に本学学生代表としてフラワーデザイン部部長の瀧本愛さん(農学部応用動物科学科3年次生)も加わって像を覆っていた幕のひもを引きました。台座を含めて高さ約170cmの像がお披露目されると、会場の関係者から拍手が起き、報道陣が熱心にカメラを向ける様子が見られました。

山田学長は、「本学農学部の学生たちが学ぶ阿蘇の地に、頭脳明晰なキャラクターであるロビン像が設置されて大変うれしく思います。この機会を通じて、本学としても熊本県のさらなる復興に向けて尽力していく思いを新たにしました」と話しました。瀧本さんは、「新型コロナの影響で昨年から部としての活動ができていなかったのですが、この春新入部員も加わり、今回がこのメンバーで活動する初めての機会になりました。震災復興の象徴である銅像の周りにアレンジメントを飾る貴重な機会をいただきとても光栄です」と語りました。