工学研究科の桑田侑季さんが日本機械学会関東支部学生員卒業研究発表講演会でBest Presentation Awardを受賞しました

大学院工学研究科1年次生の桑田侑季さん(指導教員=工学部機械システム工学科・落合成行教授)が、3月14日にオンラインで開催された日本機械学会関東支部主催「第61回学生員卒業研究発表講演会」でBest Presentation Award(学生優秀発表賞)を受賞しました。同講演会の発表者の中から特に優れた発表を行った学生に贈られるものです。今年度は218件 の発表から24件に授与され、本学からは桑田さんを含む2名が受賞となりました。

桑田さんは、「バンプメタルメッシュを支持構造に適用したジャーナルフォイル軸受の軸受特性の評価」のテーマで発表しました。さまざまな機械で使用され、回転する軸の摩擦や摩耗の低減を担う「軸受」は、近年の回転機械の小型化や高速化によって発熱やメンテナンスの頻度が高まっています。これにより潤滑油を使用せず、空気を潤滑剤とした「フォイル軸受」が注目されていますが、現状では減衰性能が低く効果を得るのは難しいため、桑田さんは支持構造に注目。浮上性能に優れた「バンプフォイル」と減衰性能に優れた「メタルメッシュフォイル」を組み合わせた「バンプメタルメッシュフォイル軸受」を製作しました。今回の発表では、バンプメタルメッシュフォイル軸受を用いて弾性特性実験を行い、無回転時の減衰性能を評価しました。

学部3年次から落合教授の研究室でこの研究に取り組んできた桑田さんは、「これまで取り組んできた研究内容を評価してもらえてうれしい。研究を進める中でトラブルも多々ありましたが、落合先生や外部の研究員の方にサポートいただいたことが、この結果につながったと思います。今後はさらに実験データも集めて研究の妥当性を高めていき、9月に開かれる研究発表講演会でも受賞したい」と話しています。落合教授は「文献をよく調べて、仮説を立てた上で研究に取り組み、他者のアドバイスを素直に受け入れることができる学生です。昨年の夏ごろに研究がうまくいかずに悩んでいることもありましたが、しっかりと研究に向き合ったから、今回の受賞につながったと考えています。今後も、この姿勢を崩すことなく、研究に励んでくれれば」と語りました。