「フィールドワークB KENKOプロジェクト報告会」を開催しました

健康学部では1月19日にオンラインで、「フィールドワークB KENKOプロジェクト報告会」(科目責任者=森真理准教授)を開催しました。身近な健康課題を発見し、自主的な調査や研究を経て解決を目指す授業で、学生と教職員のQOL向上を目指す「東海大学KENKOプロジェクト」の活動と連携。8名の学生が「バリアフリーマップの作成」「新しい食育と食環境改善へ」のテーマから、それぞれが見つけた課題の解決に向けて取り組んできた成果を発表しました。

健康学部の研究室などがある湘南キャンパス5号館内のユニバーサルデザインを調査し、バリアフリーマップを作成した3名の学生は、「車いすに乗って館内を回ってみると、段差や扉の幅、ボタンの位置など何カ所か物理的に厳しい移動が強いられる場所がありました。中でも、段差は車輪が引っかかることで振動が大きく伝わり、改善の必要性を感じました。バリアフリー化への改装工事は費用が高額になってしまいますが、段差を解消するスロープは安価で購入でき、設置するだけなので、小さいことからでも始めていくべき」と改善方法を提案しました。続いて、2名の学生が「お弁当と学食の調査」と題して、大学生が抱える栄養課題である「朝食を食べない」と「野菜不足」の原因を解説。続いて学食を運営する株式会社富士サービスのメニュー作成基準について説明したほか、湘南キャンパス内で実施されている弁当販売とキッチンカーの出店者へのインタビューの内容とともに、「新型コロナ禍で座席間隔の確保など制限もまだありますが、学生の食生活改善には食堂の再開も不可欠」と話しました。

最後に3名の学生が、「栄養改善方法の提案~乾物について~」と題して、栄養素やうま味が凝縮された加工食品「乾物」が栄養課題の改善につながると説明。安価で長期保存できると話し、「KANBUTSUカレー」や「KANBUTSU炊き込みご飯」など、乾物を使って考案したレシピを紹介しました。また、湘南キャンパス8号館で富士サービスと取り組んだ乾物使用メニュー開発や試食会について報告し、「試食会のアンケートでは“素材の味が強すぎる”といった声などが寄せられ、改善箇所も見つかった。食堂の定番になるようなメニューを考案したい」と意欲を見せました。

発表を聞いた有賀誠司学科長は、「実際に課題解決に向けて取り組むことで、新たな発見もあったと思います。食環境改善では、課題の抽出がよくできていました。販売側の目線でも考えることも重要であり、コストやニーズなど軸が異なるので、今後同様の課題に取り組む際にはまた違った解決の糸口が見えてくるでしょう」とコメント。堀真奈美学部長は、「提案してくれたバリアフリー化は、湘南キャンパス全体の様子が分かればより明確になります。今後も調査を続けて、実現に向けて頑張ってほしい」と期待を語りました。