「2018年度 第1回 KENKOセミナー『やめろと言わない禁煙指導~企業やプロ野球チームにおける取組から~』」を開催しました

健康学部健康マネジメント学科では12月13日に湘南キャンパスで、「2018年度 第1回 KENKOセミナー『やめろと言わない禁煙指導~企業やプロ野球チームにおける取組から~』」を開催しました。学生や教職員の健康とよりよい環境づくりに向けて、正しい知識を身につけてもらおうと開いたもので、日本禁煙学会認定専門指導者でNPO法人スピッツェン・パフォーマンス代表の多田久剛氏を講師に招き、学生や教職員121名が聴講しました。

プロ野球・北海道日本ハムファイターズのトレーナーを務めていた当時、選手の禁煙指導に取り組んだ多田氏は、「プロ野球選手の喫煙率をアンケート調査したところ、12球団の平均喫煙率は、成人男性が27.8%、J1サッカーチームが3%に対して高い傾向にあります。選手がタバコを吸っているのは、きちんとした情報を提供していないトレーナーの責任だと感じ、禁煙指導に取り組むことにしました」と振り返ります。1年目は2軍のトレーナーを務め、選手やコーチを対象にした教育講演会を開き、競技パフォーマンスにおよぼす影響や受動喫煙のリスクなどを説明。どこでも喫煙が可能だった2軍施設内の分煙化にも取り組み、徐々に喫煙可能エリアを狭めていきました。4年目には1軍のトレーナーに就任し、選手たちの禁煙指導のほか、チームドクターによる球場内個別相談やニコチンパッチの配布を開始。非喫煙者の監督が就任したことなども追い風となり、5年間で7名が禁煙に成功し、5名が禁煙を継続中だったと成果を語りました。

「10名いれば10通りの禁煙法があるので、さまざまな方法を提供してあげるといいでしょう」と話し、タバコの有害性やニコチンパッチの効果、喫煙をすることで引き起こされるデメリットなどを紹介。本学科主任の有賀誠司教授が司会を務めた質疑応答では、「禁煙指導者になるにはどうしたらいいか」「禁煙指導者のニーズはどれぐらいあるのか」「禁煙のための研究はどれぐらい進んでいるのか」など多くの質問に多田氏が丁寧に答え、学生たちは熱心にメモを取っていました。

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