デザイン学課程の学生たちが小田原市立中央図書館の館内サインのデザインを提案しました

教養学部芸術学科デザイン学課程の開講科目「デザイン連携プロジェクト」(指導教員=池村明生教授)を履修する学生たちが、神奈川県・小田原市立中央図書館の館内サイン(施設利用案内の掲示物、順路標識等)のデザインを提案。1月24日に同館で、職員に向けてプレゼンテーションしました。デザインを通じたさまざまな地域連携活動を展開してきた本課程の池村明生教授が依頼を受け、「小田原市立中央図書館館内サイン提案事業」として同授業を履修する3年次生9名が取り組みました。

学生たちは、掲示物の基本フォーマットと、同館の「予約本コーナー」のサイン改善について2グループに分かれて提案しました。基本フォーマットは、利用案内や注意喚起を伝えるサインの文字サイズ、フォントの種類、文字組みなど、全体的に統一感を出して利用者が見やすくなるようルールを考案。大きな声での会話を控えてもらえるよう注意するカニのキャラクター「しずカニ」(静かに)など、イラストも交えて子どもにもわかりやすいデザインとなっています。「予約本コーナー」については、既存の掲示物では順路や利用方法がわかりづらく、予約していない人が予約本を持って行ってしまうなど現状の課題を指摘。学生たちは小田原市の鳥であるコアジサシをモチーフにしたオリジナルキャラクター「トリーブくん」を考案し、鳥の足跡で順路を伝える館内マップやポップな案内板、本棚の番号・ジャンルを示す差し込み式のポップなど、多彩なアイデアを発表しました。プレゼン後は同館職員らと、サイン改善の実現に向けて細かな仕様の確認やデザインのポイントについて意見を交わしました。学生からは、「普段生活するうえで公共サインを気にしたことはなかったけれど、自分がデザインする側になると、文字の統一感などさまざまな気づきがありました」「日ごろは自分の好きなものや興味のあることをテーマにデザインしているので要望を形にする作業は難しかったけれど、その分やりがいがあり勉強になりました」といった声が聞かれました。

同館は2月28日まで外壁工事のため休館しており、3月1日の再開に合わせて学生たちが考案した館内サインの掲示が開始される予定です。