医学科が「新型コロナウイルスとどう向き合うか?」と題したオンラインによるシンポジウムを実施しました

医学部医学科が1年次生から3年次生を対象としたシンポジウム「新型コロナウイルスとどう向き合うか?」を、7月18日にWEBビデオ会議システム「Zoom」を用いて実施しました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する最新の医科学的な情報を提供するとともに、医師を目指す学生としてプロフェッショナリズムの意識を高めてもらおうと、伊勢原教育計画部が中心となって企画したものです。本学科の教員3人が講演し、約200名が参加しました。

シンポジウムでは、COVID-19患者の診療にあたっている医学部付属病院総合内科の沖将行准教授(総合診療学系総合内科学)が、「COVID-19の症状と診断」をテーマに講演。問診や診察、PCR検査の結果など、さまざまな視点から総合的に診断する重要性について説明しました。続いて、感染症が専門の梅澤和夫准教授(総合診療学系救命救急医学)が、「新型コロナウイルスの感染防御」と題して、最新の知見をもとに市中におけるエアロゾル感染の危険性や感染防御法について解説。医療倫理が専門の竹下啓教授(基盤診療学系医療倫理学)は、「医学生が知っておくべきCOVID-19パンデミックにおける医療倫理」をテーマに講演し、「実習に参加していない低学年の学生であっても、医師というプロフェッショナル集団の一員としての自覚を持って行動すべき」と強調しました。終了後は1年次生がWEB上で懇話会(学習をともにする小人数グループ)に分かれ、シンポジウムを振り返りながら意見を交わしました。

総合司会を務めた伊勢原教育計画部長の濵田昌史教授(専門診療学系耳鼻咽喉科学)は、「4月以降、学生同士や教職員と対面する機会がなかった1年次生に対し、今後の授業への不安を払拭し、大学生になったという実感を持ってほしいと考えたことも、シンンポジウムを企画した理由です。WEB上ではありましたが、学生たちが、初めて顔を合わせた懇話会のメンバーと積極的に議論し、交流を深めている姿を見て、オンラインによるアクティブラーニングの展開についても手ごたえを感じました。特に1年次生は、“自分たちはこの時代に選ばれて医学生になった”と前向きに考え、逆境を自分の成長につなげていけるような医師を目指してほしいと思います」と期待を語っていました。