機械工学科の1年次生を対象に、ものづくりの魅力を学ぶPBL型授業を実施しました

工学部機械工学科では、1年次の春セメスターで仲間と力を合わせてロボットを設計・製造し、ものづくりの魅力を学ぶプロジェクト・ベースト・ラーニング(PBL型)授業を行っています。体験を通してものづくりの過程や仲間と協力する「集い力」、最後までやり遂げる「成し遂げ力」を培うことを目的に、導入科目「入門ゼミナール1」の時間を利用して毎年実施しているものです。

4月の入学後、学生たちは4名程度でグループを結成。1泊2日の新入生研修会で「2m前進したのち、一旦停止。ペットボトルを載せて2m後進する機体」と設定されたロボットの基本構想を話し合いました。7月の授業最終日にはコンペを行い「ミッションをどの程度クリアしたか」や「アイデアの独創性」などを競うとともに、走行中や停止時にライトや音で知らせたり、走行中に機体上でマスコットを動かしたりと、追加の機構を取り入れると加点される仕組みとなっています。

学生たちは、事前に用意された材料を使いながら、決められた予算の中で購入が必要な物品についてはその理由を書面にまとめて教員に申請。一度はうまく動いたものがある日突然動かなくなったり、発注した材料が予定の期日に届かず設計の変更を強いられたりと、“本番”のものづくりさながらの体験をしながら、グループ内で何度も話し合いを重ね、工夫を凝らしたマシンを製作していきました。

7月27日に行われたコンペでは、ゴムだけを動力に使って動かすものや2m動いたところで旗をあげるもの、LEDライトを光らせて停車を伝えるものなど多彩なロボットが集結。審査員役の教員が見守る中、ロボットのコンセプトや特徴をプレゼンテーションした後、実際に走らせてそれぞれの出来栄えを競い、優秀な成績を収めたチームには本学科の同窓会「生友会」から賞状と商品が送られました。また終了後には、各学生が自分と他のメンバーの貢献度を数値化してレポートにまとめて提出しました。

学生たちは、「チーム結成当初は、本当に完成させられるのかと不安もありました。でも何度も失敗を重ねながらやりきったことで達成感を味わえました」「チームを組んでロボットを作るのは初めてでしたが、振り返ってみても一人ではとても完成させられなかったと思います。チームワークの大切さを学ぶ良い機会になりました」「自分では考えもつかないことを仲間が考えてくれて、自分の知らないことや発想がたくさんあることを実感しました。また、ものづくりの大変さと楽しさの両方を知れる授業でした」と感想を話しています。

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