電気電子工学科の1年次生を対象とした技術者倫理について学ぶ授業を実施しました

工学部電気電子工学科では6月6日に湘南キャンパスで、1年次生を対象に技術者倫理を学ぶ授業を実施しました。社会の中で科学技術が担う責任がこれまで以上に大きくなっている現状を踏まえ、技術者や研究者に欠かせない倫理意識を身につけてもらうことを目的に、導入科目「電気電子工学通論」の一環で毎年行っています。今回は企業倫理学が専門の谷俊子さんを講師に招き、学生約150名が出席しました。

はじめに、法と倫理が補完関係にあることや、科学技術が社会に与える影響を踏まえながら、技術者の公衆に対する説明責任について講義しました。さまざまな技術開発の事例を紹介し、説明責任の重要性やそれを果たすことの難しさについて説明。「新しい技術を生み出す方法には、絶対の正解がないことがたくさんあります。だからこそ、その時々で最善だと思われる方法を選び、実行する力を身につけてほしい」とアドバイスしました。

その後、1986年に発生したスペースシャトル「チャレンジャー号」事故の経過とその後の対処についてまとめたドキュメンタリー映画を上映。最後に「技術者は誰にでもなれるものではありませんし、人を幸せにする尊い仕事です。使命感と倫理感を持って取り組んでほしい」とエールを送りました。

学生たちは、「今までは技術者を新しい商品の開発者という視点でしか見ていませんでしたが、今日の講義で技術が社会に与える影響について考えることも大切だと感じました」「知っているつもりだった過去の事件でも、技術者の観点から見てみると新しい発見があるのだとわかりました。この視点を今後も大切にしたい」と感想を述べていました。

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