マレーシア日本国際工科院への協力が外務大臣表彰を受けました

平成27年度外務大臣表彰の受賞者が8月19日に発表され、本学が参画する「マレーシア日本国際工科院コンソーシアム」が団体の部で表彰されました。この表彰は、日本と諸外国の友好親善関係の増進に特に多大な貢献をしている個人と団体の功績をたたえるもので、今年度は116名の個人と39団体が選ばれました。

マレーシア日本国際工科院(MJIIT)は、2001年に同国のマハティール元首相による提唱を受けて設立された高等教育機関です。チームで学生を指導する「講座制」を研究室の運営に導入するなど日本式の工学教育を取り入れ、高い技術力と研究開発能力を身に付け、日本文化も学んだ人材の育成を目指しています。本学は計画当初から参画しており、佐藤和紀名誉教授(工学部)を中心とする専門チームが、日本とマレーシアの両国政府関係者と協力しながらカリキュラムや施設の整備に従事。11年のMJIIT開設とともに日本側の協力団体として「マレーシア日本国際工科院コンソーシアム」が設立されると、電子システム工学分野小委員会の幹事校(今年度より委員校)、機械精密工学分野小委員会の委員校を務めています。また、13年11月には、本学が幹事となりMJIITとコンソーシアムの合同国際シンポジウムを日本(東海大学)で初開催し、70名を越える外国人研究者が参加するなど盛況な催しとなりました。さらに、若林敏雄名誉教授(同)や三上修元教授(同)がMJIITで学生の指導にあたっているほか、昨年度はMJIITの学生を対象にしたラボトレーニングプログラムを実施。昨年6月から9月には修士課程と博士課程の学生を精密工学科で受け入れ、山本佳男教授が共同研究指導のスーパーバイザーとして学生の研究活動を支援しています。

今回の受賞を受けて本学国際部次長も務める山本教授は、「東海大学はこれまでにも、タイをはじめとするアジア地域の高等教育機関の設立や発展に寄与することを国際交流の柱の一つとしてきました。その一環として計画段階から協力してきたMJIITの活動が今に至ることを思うと感慨もひとしおです。すでに教育システムは確立されてきており、優秀な研究者も育っています。今後はよきパートナーとして活発な研究交流を図ると同時に、若い世代の研究者同士の交流や学生の相互派遣などにもつなげて行きたいと考えています」と話しています。