「親子で楽しむ防災広場」を開催しました

工学部と情報理工学部の教員が中心となり、10月20日に湘南キャンパスで「親子で楽しむ防災広場」を開催しました。地域連携センターによる「キャンパス大学開放事業」の一環で同日に開催された「TOKAIグローカルフェスタ2018」のプログラムとして企画したものです。防災と科学について大学の知を発信するとともに、それぞれに興味をもってもらうことなどを目的に、2015年度から毎年実施しています。

当日は、平塚市消防本部の協力を得て消防車や救急車を展示したほか、25mの高さに達するはしご車を使ったレスキュー隊による救助のデモンストレーションとはしご車の搭乗体験、起震車体験、AEDの講習会などを開催。工学部土木工学科の山本吉道教授による「巨大津波の恐ろしさ」と題した講座では、山本教授が地震と津波の起きるメカニズムや今後発生が予想されている大地震の可能性と避難の目安などについて解説し、本キャンパスの実験2棟にある「造波・流水路」を使って大波や津波を再現しました。参加者は陸から引いた波が防波堤を壊す様子を熱心に見入り、「災害はいつどこで起こるかわからない。今日伺ったお話を参考にして、非常時でも慌てず行動したい」といった声が聞かれました。

また、同学科の杉山太宏教授は学生とともに振動を加えた土が液状化する様子を観察する実験を披露。杉山教授が液状化の原因やそれによっておこる被害について丁寧に解説しました。「防災教室」では、認定NPO法人かながわ311ネットワークから講師を招き、参加者が地震に弱い建物の特徴を実験しながら理解できるペーパークラフト教材の作成や、毛布を使った担架を体験しました。

中心となって運営にあたった同学科の梶田佳孝教授は、「津波や液状化現象の実験に多くの方が参加していただいたほか、大人から子どもまで幅広い年代から質問が寄せられるなど防災への関心の高まりを実感する機会となりました。台風通過直後に地震が発生した北海道胆振東部地震など、多くの災害は地震と津波、高潮、火災が組み合わさることで被害が拡大する『複合災害』となっています。このような災害から身を守るためには、それぞれの現象について正しい知識を持っておくことが重要です。市民の方には今日学んだことを、ぜひ自宅に持ち帰っていただき、防災意識の向上につなげていただければ。今後も、子どもたちが楽しみつつ親も勉強できるようなイベントを開いていきたいと考えています」と話しています。

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