農学部

動物科学科

教育研究上の目的及び養成する人材像、3つのポリシー

教育研究上の目的及び養成する人材像

農学部動物科学科の教育研究上の目的は、大学・学部の教育目的に沿って、生産科学、動物生命科学、人と動物との共生科学に関する確かな専門知識を持ち、地域の生態系や文化を理解し、持続的かつ安全な動物生産、動物にかかわる新たな技術開発、科学的根拠に基づく人と動物との適正な関係の創出を目指して、実践的な対処・解決の方策を導き出せる力と、複眼的な視点に基づく倫理観を持って責任ある社会貢献ができる人材を養成することです。

3つのポリシー

1ディプロマ・ポリシー

農学部動物科学科では、以下の能力を備えたと認められる者に学位「学士(農学)」を授与します。

知識・理解 

動物生産から畜産物加工利用までの一連の過程、最新の動物生命科学、人と動物との関係に関するそれぞれの科学的基礎知識を持ち、地域の生態系や文化を理解し、さらに専門分野における応用的知識を有している。

汎用的技能

持続的かつ安全な動物生産、動物にかかわる新たな技術開発、科学的根拠に基づく人と動物との適正な関係の創出等、動物に関する様々な問題に対する実践的な対処・解決の方策を導き出せる。

態度・志向性

文理融合的な柔軟で幅広い視野で社会を理解し、自らの意見を持って、特に動物生産、動物生命科学、自然環境の保全や人と動物の関係等の分野で責任ある社会貢献ができる。


2カリキュラム・ポリシー

農学部動物科学科が定めるディプロマ・ポリシーに基づき、以下に示す教育課程を編成し、実施します。

教育課程・学修成果

本学科では、「学部共通科目」を通じて、学部や学科の教育課程や学術研究に対する理解、キャリア意識の形成、実験科学の基礎の修得、情報に関するリテラシーの養成、農学的視野の拡大と農学的基礎知識や技術を応用する力の養成を意図しています。

本学科では、「動物生命科学関連科目」により動物の体内で生じている現象やそのメカニズムについて学び、その知識を生命現象の解明に役立てていく力を培います。また、「動物飼育・生産科学関連科目」を通じて動物の改良や飼育方法を科学的に学ぶとともに、畜産物の適正な生産について創造する力を養成します。加えて、これらの知識と理解を基に「動物フィールド実習関連科目」を通じて、実際に動物を扱い、適正に飼育するための理論と技術を実践的に身に付けます。さらに、生産された畜産物をより価値を高め、安全に加工するための理論と技術を「食品科学関連科目」を通じて修得します。

一方、上記の科目群で学んだ内容を基礎に、「人と動物の関係学関連科目」を通じて、伴侶動物、野生動物、実験動物、動物園動物等、家畜以外の動物についての知識も深め、これらの動物と人との新しい関係を創造し実践する能力を養成します。

これらの科目群と平行し、初年次から4年次までを通じて段階的に開講される「応用動物科学総合科目」を通じて、動物科学の社会的意義を理解した上で科目群間の相互的かつ体系的関連性を考究するとともに、自主的学習能力や問題解決能力を醸成し、社会に役立つ理論や技術を創造し実践する力を総合的に養成します。

本学科の教育課程は、4年間を通じた繋がりのある学習経験が積めるよう段階的に体系化され、「自ら考え」、「周囲と協力して取り組み」、「新しいことにチャレンジし」、「1つのことを最初から最後まで成し遂げる」ことを意図したアクティブラーニングを可能な限り活用し、批評的、論理的、創造的、省察的、実践的に思考し活動するための力を身に付ける教育を実施します。

学修成果の評価方法

動物科学科のディプロマ・ポリシーに示されている「知識・理解」「汎用的技能」「態度・志向性」に関して、ルーブリックによる観点別評価、修得単位数・GPAによる分析評価、授業についてのアンケート等を用いた学生による自己評価により、学修成果の評価を行っています。その集計結果は、FD活動等をとおして教育の質向上のためのPDCAサイクルにつなげています。


3アドミッション・ポリシー

求める学生像

農学部動物科学科の教育目標を理解し、この目標を達成するために自ら学ぶ意欲をもった人材。及び、ディプロマ・ポリシーで求められている能力を、身に付けられると期待できる基礎学力を十分有する人材。

入学者にもとめる知識・技能・思考力・判断力・表現力・態度
(1)知識・技能

英語では、高校での英語の科目の履修を通して英語の文章理解力、表現力、コミュニケーション能力を身に付けておくことが望ましい。

数学では、高校での数学の科目の履修を通して公式や計算方法を理解した上で、それらを応用できる能力を身に付けておくことが望ましい。

理科では、高校での理科(物理、化学、生物、地学)の科目の中から数科目を選択し、個々の項目の内容を理解していることが望ましい。

国語及び社会は、理系の学問を学ぶ上で必要な文化的な知識を幅広く理解していることが望ましい。

(2)思考力・判断力・表現力

動物生産から畜産物加工利用までの一連の過程、最新の動物生命科学、人と動物との関係を理解するために、自然科学や社会科学等の広範な知識を総合的に思考し判断する力が期待できること。

(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

文理融合的な柔軟で幅広い視野で社会を俯瞰し、多様な価値観や立場・役割を理解し、自らの意見を持って、動物科学に対して主体的に取り組むことが期待できること。