農学部

食生命科学科

教育研究上の目的及び養成する人材像、3つのポリシー

教育研究上の目的及び養成する人材像

農学部食生命科学科の教育研究上の目的は、大学・学部の教育目的に沿って、生命現象を科学的に理解し、より良い食品の創造と食を通じた健康について考える力を培うために、「食健康科学・予防医学」、「発酵・食品加工学」及び「生命科学」における専門知識と新しい技術を修得するとともに、様々な課題に対応できる解決能力と向上心や協調性を併せ持つ人材を養成することです。

3つのポリシー

1ディプロマ・ポリシー

農学部食生命科学科では、以下の能力を備えたと認められる者に学位「学士(農学)」を授与します。

知識・理解 

生物の特性、生体成分の構造と機能、並びに食品が持つ有効かつ複雑な生理機能について化学的及び生物学的観点から科学的に理解している。さらにそれらの内容を生命現象の解明や健康と食品に関する専門分野で総合的に応用できる知識を有している。

汎用的技能

生物生産や生物機能を活用する生産関連産業、食品産業、医薬関連産業及びそれらに関連した研究・開発、検査・分析等の分野において諸問題に対する方策をもって実践的に活躍できる。

態度・志向性

文理融合的な柔軟で幅広い視野で社会を理解し、自らの意見をもって、特に生物生産から食品へ、食品から人類の健康へといった食と健康の分野で責任ある社会貢献ができる。


2カリキュラム・ポリシー

農学部食生命科学科が定めるディプロマ・ポリシーに基づき、以下に示す教育課程を編成し、実施します。

教育課程・学修成果

本学科では、「学部共通科目」を通じて、学部や学科の教育課程や学術研究に対する理解、実験科学の基礎の修得、情報に関するリテラシーの養成、農学的視野の拡大と農学的基礎知識や技術を応用する力の養成を意図としています。

本学科では、「食品科学関連科目」により、食品がどのようにして作られ、食べ物の成分が人の健康とどのように関係して影響を与えるのかを科学的に学び、食品についてライフサイエンスの視点から考える力を培います。また、「生命科学関連科目」を通じて、生物(動物・植物・微生物)の生命現象について、化学的、生態学的、分子生物学的に基礎から応用までを学び、生命現象を科学的に理解できる基礎力を養成します。

これらの知識と理解を基に「食生命科学基礎科目」においては、食健康科学・予防医学分野、発酵・食品加工学分野、生命科学分野の各実験を通し、専門的な実験理論や分析技術を実践的に身に付けます。また、実際に肉加工品、乳加工品、農産加工品等の食品製造に関する実習を通して加工技術を学び、食品製造の基礎となる食品科学についての理解を深めます。

一方、上記の科目群と並行して、「自然科学関連科目」では低学年からの学習により、自然科学を学び、科学的思考力の基礎を身に付けることで、生命現象を扱う授業の理解を深めることにつなげていきます。また、「農学分野関連科目」を通して幅広い農学的知識を学ぶことにより、生物生産から食品へ、食品から健康へといった本学科の教育の流れをより体系化することを可能とします。

さらに、これらの科目群に加え、高学年から段階的に開講される「食生命科学総合科目」では、最新のバイオテクノロジー技術の修得を通し、食品科学と生命科学における専門知識と新しい技術の理解を深め、それらの内容を社会に役立つ理論や技術力として総合的に応用できる能力を養成します。

学修成果の評価方法

食生命科学科のディプロマ・ポリシーに示されている「知識・理解」「汎用的技能」「態度・志向性」に関して、ルーブリックによる観点別評価、修得単位数・GPAによる分析評価、授業についてのアンケート等を用いた学生による自己評価により、学修成果の評価を行っています。その集計結果は、FD活動等をとおして教育の質向上のためのPDCAサイクルにつなげています。


3アドミッション・ポリシー

求める学生像

農学部食生命科学科の教育目標を理解し、この目標を達成するために自ら学ぶ意欲をもった人材。及び、ディプロマ・ポリシーで求められている能力を、身に付けられると期待できる基礎学力を十分有する人材。

入学者にもとめる知識・技能・思考力・判断力・表現力・態度
(1)知識・技能

英語では、高校での英語の科目の履修を通して英語の文章理解力、表現力、コミュニケーション能力を身に付けておくことが望ましい。

数学では、高校での数学の科目の履修を通して公式や計算方法を理解した上で、それらを応用できる能力を身に付けておくことが望ましい。

理科では、高校での理科(物理、化学、生物、地学)の科目の中から数科目を選択し、個々の項目の内容を理解していることが望ましい。

国語及び社会は、理系の学問を学ぶ上で必要な文化的な知識を幅広く理解していることが望ましい。

(2)思考力・判断力・表現力

文系と理系の知識・技能を統合した文理融合的な視野に立って食の重要性や生命の尊さについて考え、自らの意思をもって判断し、自らの表現方法で発信できることが求められます。

(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

食の重要性や生命の尊さについて自ら学ぶ意欲をもち、多様な価値観をもっている人々と良好な関係を保ちながら、失敗や挫折を乗り越えて目標を達成しようとする姿勢が求められます。