教養学部の近藤真由准教授が「音楽療法による認知症予防を目指して」をテーマに講演しました

教養学部芸術学科音楽学課程の近藤真由准教授が、8月28日に小田原市民会館で開催された「第2回県西地域未来産業創造シンポジウム~認知症の予防を目指して~」で「音楽療法による認知症予防を目指して」をテーマに講演しました。この催しは、神奈川県・県西地域の活性化を目指してさまざまな取り組みを展開している一般社団法人県西未来創研が実施したものです。なお当日は、本学大学院医学研究科ライフケアセンター長の石井直明教授も「アンチエイジングの秘訣」と題して講演したほか、神奈川県の吉川伸治副知事ら4名が登壇し、地域住民など約140名が聴講しました。

近藤准教授は、「心を落ち着かせる」「よく眠れる」「人間関係が築きやすくなる」など、音楽が持つ生理的、社会的、心理的な効果について説明。音楽療法は、こうした特長を生かして心身の障害の回復や機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容を図る方法であると解説しました。また、「伴奏を聴いてテンポを合わせたり、互いの音を聞きながら歌ったり演奏したりする音楽は、高齢になると低下する注意分割機能の維持・改善のトレーニングに最適」と語り、自らキーボードを弾いて、曲に合わせて手拍子や足拍子をとる方法を紹介。「認知症の予防に大切なのは、“何をするか”ではなく、“どのようにするか”です。やりたいことを好きな方法で楽しむことで脳と心と体によい刺激を与え、健康で元気に過ごしてほしいと思います」と結びました。

参加者は、「音楽療法という言葉は知っていても内容は理解していませんでした。理論的に効果を説明していただき、実際に音楽療法の一部を体験することができてよかった」「音楽をより楽しむ方法を学びました。健康のために仲間と実践したい」などと感想を話していました。

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