経営学部経営学科のアルマズヤッド オスマン講師が、「中東講座」で講演しました

経営学部経営学科アルマズヤッド オスマン講師が7月12日、13日に東京都内で開催された「中東講座」で講演しました。この講座は、中東や北アフリカ諸国における産業経済の開発、貿易・投資の振興に対する日本の協力の推進に寄与することを目的に設立された一般財団法人中東協力センターが、ビジネスパーソンや学生を対象に毎年開催しているものです。「ビジネス」「エネルギー」「文化」「政治」「経済」の5分野における第一人者が講演し、オンラインでも配信されました。

サウジアラビアの出身で、母国と日本の主要な国際行事において政府高官らの通訳を務めるなど両国の架け橋としても活躍しているオスマン講師は、「文化」の分野を担当。12日にリモートで登壇し、「国際理解の本質を問う―文化の視点から―」をテーマに講演しました。オスマン講師は、「国籍などを超えてグローバルな人間として平和に共存していくことが国際理解であり、そのためには、考え方や感じ方、行動の仕方といった文化の中核をなす価値観の違いを理解することが大切」と指摘。文化人類学や社会心理学の観点から文化の構造を概観し、ビジネスの現場で役立つ社会ネットワーク論の「弱い紐帯の強さ」という概念の重要性をはじめ、国内外の研究成果に基づき、決断の速さ、信頼関係を築く基準、時間の観念などが国や地域によって異なることを解説しました。

また、多文化間の共同作業を成功に導くための具体的な方法についても紹介。「文化はビジネスにも大きな影響を与えます。現地で誘われたら遠慮せずにもてなしを受け、そこに生きる人々の文化の本質を体感してください。現地の人と接することで価値観への理解が育まれ、それが人脈という資産となって国際理解につながります」と語りかけました。