「ATOM LIVINTECH×TOKAI UNIVERSITY 産学共同作品展を開催しました

教養学部芸術学科デザイン学課程では、4月20日から23日までアトムCSタワー(東京都港区新橋)で「ATOM LIVINTECH×TOKAI UNIVERSITY 産学共同作品展」を開催しました。本プロジェクトは、本課程が住宅内装金物の企画・開発・販売を行うアトムリビンテック株式会社から研究委託を受け、2007年度から実習授業の一環として取り組んでいるもので、生活空間の多様な問題を学生ならではの柔軟な発想で考え、具体化するプロセスを通して、新たな価値観を創造することを目的としています。学生たちは、本課程の戸谷毅史教授や森本忠夫准教授、中島邦夫非常勤講師、高井和夫非常勤講師の指導を受け、約半年かけて自らのアイディアを具体化して提案するまでのプロセスを学習し、その成果として作品展を開催しているものです。

9回目となる今回は「BASE」をテーマに、プロダクトデザインコースの2年次生から4年次生までの8名が1作品ずつ発表しました。「生活の中にこんなものがあったらいいな、こんなものを作ってみたいなという案を付せんに書いて整理していく中で、何かを楽しむためには”心も身体も元気でなければいけない”、ベースがしっかりしていないと楽しむことはできないという考えがまとまり、”BASE”をテーマに設定しました」と学生たちは振り返ります。それぞれがアイディアを出し、学生同士でアドバイスし合いながら、教員やアトムリビングテックの担当者らから意見をいただき、作品を制作していきました。作品展の会場では学生たちが来場者に作品のコンセプトや使い方などを熱心に説明。作品展の期間中には、住宅メーカーや企業の担当者、一般の来場者が多数あり、昨年に続いて来場者による人気投票を実施しました。

投票の結果、1位に選ばれた飯島朱音さん(4年次生)の作品は、中身の重さによって表情が変わる引き出し「nikori」。「子どもたちにとって片付けるという行為は面倒くさいというマイナスなイメージがあると思いますが、”おもちゃをしまって引き出しを笑顔にしよう”と言えば、新しいきっかけになるのではと考えました。引き出しの底の板が沈むと表面の口が磁石で動くようになっていますが、まだまだ商品化には課題も多い。いい勉強になりました」と話しました。2位には時沢斐奈さん(同)による形を自由に変えられる物掛け「コネクト」が、3位には土田菜摘さん(2年次生)による自由にフックの場所が選べる「ドコデモフック」が選ばれました。

アトムリビンテックの伊藤友悌開発部長は、「学生たちの自由な発想に、毎回楽しませてもらっています。特にここ数年はコンセプトやアイディアが面白く、レベルも上がっている。企画から制作まで半年と時間が短いので、10回目となる次回はより多く時間を取り、学生たちとともにいいものを作っていければと思います」と話しました。森本准教授は、「今年もバラエティ豊かな作品がそろいました。企画・制作段階はもちろん、こうして作品展を開くことで多くの人から実務的なアドバイスをもらうことができ、学生たちにとってはとても大きな経験になったと思います。今後も社会とつながるきっかけをつくっていきたい」と展望を語りました。

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