医学部付属病院が「人間ドックと健康寿命」をテーマに市民公開講座を開催しました

医学部付属病院では4月20日に伊勢原キャンパスで、「人間ドックと健康寿命」をテーマに市民公開講座を開催しました。本病院健診センターの医師と看護師が心身の健康維持や生活習慣病の予防について説明したほか、乳がんの自己触診法を体験するコーナーも設置。講演はオンラインでも配信し、101名が参加しました。

初めに、健診センターの西﨑泰弘センター長(医学部医学科教授)が登壇。「日本は現在、世界一の健康長寿国といわれており、その下支えをしている健康診断の一つが人間ドックです。この講演会を、ぜひ皆さんの健康に役立ててください」とあいさつしました。

続いて今井仁医師(同講師)が、「人生100年時代に向けて心身健康でいること―健康寿命100年を目指して、今からできること―」をテーマに講演。平均寿命と健康寿命の違いや健康診断の意義、予防医療の重要性について説明しました。また、健康寿命に特に影響を与える「脳梗塞・心筋梗塞」「がん」「骨折」を防ぐための食事や運動についても解説し、「科学的に効果が証明されている健康寿命を延ばすための習慣を生活に取り入れてみてください。その際、自分にとってこだわりのある習慣は大切にし、我慢しすぎず無理のない範囲で始めることをお勧めします」と結びました。

休憩を挟んで、健康運動指導士でもある西野恵美看護師が、「生活習慣病予防のための健康サポート―特定保健指導―」と題して講演。専門スタッフが生活習慣病の発症リスクが高い人に生活習慣を見直すサポートをする「特定保健指導」の意義や具体的な方法を説明しました。さらに西野看護師らが、加齢とともに運動機能や認知機能などが低下し、健康と要介護の中間の状態にあるフレイルについて解説するとともに、掃除や洗濯といった日常生活動作の中でできるフレイル予防運動を、実践を交えて紹介。最後に西﨑センター長が来場者への謝辞を述べ、「今後もさまざまな公開講座やイベントを開催し、地域の皆さんの健康増進に寄与していきます」とあいさつしました。

参加者は、「予防の大切さや健診の必要性がよく分かりました。気軽にできそうな運動も楽しく学べました」「乳がんの自己触診法を丁寧に教えていただけてよかったです。さっそく実践します」などと感想を話していました。