情報科学科

情報理工学部

  • 湘南キャンパス

新しい情報技術の開発に貢献できる人材を目指して、情報科学に関わる幅広い知識を学び、技術革新への対応力を身に付けます。また講義だけではなく、ゼミナール、実験、実習、演習などを通じて豊かな発想力や行動力を培い、社会へ出てからも即戦力として活躍できる能力を育成します。


夢ナビ×東海大学

情報理工学部情報科学科 尾関先生による「AIで画像処理~写真よりリアルに~」のミニ授業です。下記URLからご覧ください。
https://douga.yumenavi.info/Lecture/PublishDetail/2021000689?back=

研究室紹介

尾関研究室

[研究テーマ]
人工知能・機械学習の理論と応用、
深層学習、強化学習

人工知能・機械学習で
私たちの暮らしを楽しく豊かに

画像認識技術を用いたマーカレスAR。画像中の物体を認識し、現実空間の物体に情報を付与することができる

超高齢化社会を迎えたわが国ではロボットやIT技術を駆使した、人を見守るシステムが今後ますます必要となります。本研究室では、人工知能・機械学習を用いて、ビデオや画像から人の顔や表情を認識する研究やスマートフォンの加速度センサデータやビデオデータから人の行動を認識する研究を行っています。また、学生たちが身の回りの興味ある対象に機械学習の手法を適用し、株価の予測やゲームAI、対話システム、ARなどの研究も行っています。機械学習技術の更なる発展のためには理論的基盤を築くことも重要です。本研究室では数学や統計科学、物理学により機械学習の理論的な研究も行っています。

尾関 智子 教授
博士(理学)
[専門分野]
機械学習
[学歴]
東京工業大学大学院
理工学研究所

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黒田研究室

[研究テーマ]
脳内物質移動の画像化、体内温度分布の画像化、体内の電磁界・温熱界のシミュレーション

イメージング技術で人体の神秘に迫る

脳腫瘍レーザー手術中の脳内温度分布のMRIによる可視化。レーザー照射点(左上図中の矢印)付近の温度が時間とともに上昇する様子がカラー表示されている

私たちの研究室ではヒトをはじめとした生体内部のイメージング技術、特にMRI( Magnetic Resonance Imaging )に関する研究を行っています。大規模な理工系の学部と医学部を擁する本学の特徴を生かして、医学部との共同研究を強力に推進しています。さまざまな脳・神経系疾患に関係する脳脊髄液の動態可視化、がんなどの温熱療法下における体内の温度分布画像化などの計測手法の研究、体内にアンテナを入れて撮像するMR内視鏡の開発をはじめ、体内の電磁界・温熱界の大規模なコンピュータシミュレーション、あるいは昆虫のイメージングなどを最新設備で実施しています。

黒田 輝 教授
博士(工学)
[専門分野]
医用計測工学
[学歴]
神戸大学大学院
工学研究科

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高雄研究室

[研究テーマ]
脳の研究、心理学の研究、
エンターテインメントの科学的研究

情報技術を使って、
ヒトと動物の脳と心を研究

研究室で開発したVR(バーチャルリアリティ)ゲームソフトの使い心地を被験者に体験してもらい評価している様子

私たちの脳内の時計の時間は一日に一度、主として光によって巻き戻しています。私の研究室では、ヒトと動物を対象として、脳内の時計の時間を巻き戻す光の受容とその情報処理について研究しています。この研究を通じて気持ち良く眠り、日中を元気に暮らせる光環境の条件を明らかにしたいと考えています。私の研究室ではこれ以外に、VR(バーチャルリアリティ)技術を使って仮想現実下におけるヒトの生理学および心理学について研究しています。また、脳波や心電図、筋電図などをもとに、玩具や寝具のメーカーと共同で製品の使いやすさ、心地よさを評価する技術を開発しています。私の研究室では情報科学科で学ぶ情報技術を使ってこれらの研究・開発をしています。

高雄 元晴 教授
博士(医学)
[専門分野]
神経科学、
実験心理学
[学歴]
大阪大学大学院
医学系研究科

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中島研究室

[研究テーマ]
衛星リモートセンシング、
地球温暖化、再生可能エネルギー

地球観測衛星データを使って
地球システムの謎を解き明かす

地球観測衛星「みどり2号」の模型。GLIという先進センサーが搭載され、地球環境の解明に役立てられた

地球の科学的理解を深化させるために、衛星観測、地上観測、そして地球システムのモデル化に関する研究を進めています。近年打ち上げられた地球観測衛星の「しきさい」「いぶき」、そして2023年に打ち上げ予定の衛星「アースケア」を駆使した先進的な研究を推進します。近年は、地球科学の知見を再生可能エネルギーの利用に生かす研究も始まりました。これらの研究は宇宙航空研究開発機構(JAXA)、アメリカ航空宇宙局(NASA)、気象庁、国立環境研究所、科学技術振興機構、他大学と共同で実施しています。地球、気象、気候、雲や虹など美しい地球の姿に興味がある学生さん、一緒に研究に取り組んでみませんか?

中島 孝 教授
博士(理学)
[専門分野]
地球物理学、
大気科学、
リモートセンシング
[学歴]
東京大学大学院
理学系研究科

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牧野研究室

[研究テーマ]
量子準位統計、断熱量子計算、
カオス系の半古典論

量子テクノロジーの基礎と応用を学び新しい時代の扉を拓こう

4年次生による量子アニーリング法を利用したシミュレータの開発

量子論の誕生から100年、情報科学は量子論を取り込んだ複合的な学問領域へと発展しました。量子コンピュータや量子テレポテーションなど量子論の原理を駆使した情報技術の研究が世界各国で活発に行われ、近年では巡回セールスマン問題などの組み合わせ最適化問題を高速に処理できる量子アニーリング法の応用例がメディアでも話題になっています。本研究室では、こうした新しい研究成果を支える量子力学の基本的な問題を研究テーマにしています。

牧野 浩典 教授
博士(理学)
[専門分野]
量子論、
非線形科学、
非平衡系の統計力学
[学歴]
早稲田大学大学院
理工学研究科

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室谷研究室

[研究テーマ]
光学薄膜、
光エレクトロニクス、
感性工学

光の波長・強度を制御して
人の安心・安全に貢献する

引き締まった「黒」を再現する研究室発の技術(市販ディジタルカメラにも採用)

人は五感の中でも眼から多くの情報を得て生活しています。この時の情報は色、明るさなど全て光により運ばれます。室谷研究室ではこの光を制御する光学素子、光学薄膜、光学材料を中心にその製造技術・評価技術の研究を行っています。最近では眼に見える光(可視光線)だけでなく、車の自動運転に必要な赤外線やウイルスを死滅する紫外線などの制御技術についても研究しています。また、光学素子の外観不良の評価だけでなく真珠の良し悪しなどの人が目視で検査している検査手法を解明して自動化するための基礎研究にも力を入れています。これら研究テーマの多くは企業との共同研究です。研究を通してちょっとだけ早く社会を経験しませんか?

室谷 裕志 教授
博士(工学)
[専門分野]
光学薄膜、
オプトエレクトロニクス、
光学材料、感性工学
[学歴]
東海大学大学院
工学研究科

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染谷研究室

[研究テーマ]
進化型計算、遺伝的アルゴリズム、
確率的最適化、統計解析、人工知能

進化的システムを
デザインしよう

四足歩行動物の動作解析(左上)。芳香療法のための精油調合バランス最適化(右上)。口唇の動き特徴のオプティカルフロー解析(下)

誰にも正解が分からない難しい問題を解く必要に迫られることがあります。スケジューリングや構造設計などの最適化問題はその代表例です。このようなとき、私たちは、試行錯誤しながら最適解にたどり着こうと奮闘します。しかし、試行錯誤には、多大な労力と時間がかかることも少なくありません。当研究室では、確率モデルとコンピュータ・シミュレーションを駆使し、生物進化や群れの行動などの集団的振る舞いをお手本とした、頑健で効率のよい試行錯誤の仕方を探ります。

染谷 博司 准教授
博士(工学)
[専門分野]
進化型計算、群知能
確率的最適化
[学歴]
東京工業大学大学院
総合理工学研究科

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日向寺研究室

[研究テーマ]
計算科学、計算生物学、
分子シミュレーション、
情報システムによる教育支援

シミュレーションで
生命活動へアプローチ

シミュレーションによるさまざまな解析(静電ポテンシャル、立体構造予測など)

私たちの体を作り上げているタンパク質などの生体高分子はとても精密にできています。それらの分子が体内でどのような挙動を示すのか、病気はどのように発現するのか、薬はどのように効くのか、コンピュータシミュレーションを用いてミクロレベルで解析することをテーマとしています。新しい理論やアルゴリズムを用いた大規模精密計算や、新規治療薬の設計、生命現象のメカニズム解明などに、コンピュータの力を活用して取り組んでいます。情報、生物、化学、物理と幅広く学習できる研究分野です。楽しく知識を広げながら、一緒に新しい発見をしていきましょう。

日向寺 祥子 准教授
博士(理学)
[専門分野]
計算生物学
計算構造計算学
[学歴]
お茶の水女子大学大学院
人間文化研究科

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木下研究室

[研究テーマ]
メディア情報処理、深層学習、コンピューテーショナルセンシング、分散センシング

機械学習を応用した
新しい映像・音響センシング

明るさを変えて撮影した2枚の画像(上)から合成した白飛びや黒つぶれのない画像(下)

私たちが日常的に利用しているスマートフォンやノートパソコンには、カメラやマイクロフォンなどのセンサが搭載され、誰でも簡単に映像や音を記録できます。一方、映像や音のセンシングにおいては雑音やデータサイズなどさまざまな制約があり、最先端のカメラやマイクロフォンを用いたとしても、状況によっては望ましい結果が得られない場合があります。例えば、逆光条件下で写真を撮影する場合には、明暗の差が大きすぎて、画像中の明るい部分が白く飛んでしまったり、逆に暗い部分が黒くつぶれてしまったりします。本研究室では、こうした困難を克服してより良い映像や音をセンシングするために、センシング技術とメディア情報処理技術、および機械学習技術の研究を行っています。

木下 裕磨 講師
博士(情報科学)
[専門分野]
機械学習、
メディア情報処理
[学歴]
首都大学東京大学院
システムデザイン研究科

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高橋研究室

[研究テーマ]
ディジタル信号処理、画像修復、
非線形最適化

ディジタル信号処理で切り開く
次世代の画像・音声処理

画像修復の例:ランダムラインスキャンされたデータの復元(上段)、不要なオブジェクトの消去(下段)

さまざまな要因によって劣化してしまった信号から元の信号を復元する方法や、その応用について研究しています。観光地で撮影した写真に電柱や撮影者の指が写り込んでしまったことはないでしょうか。また、暗所で撮影された画像や無線伝送された信号、そして大きすぎる音声を無理に録音した場合には特有の雑音や歪みが生じることが知られています。これらは全て信号の劣化として捉えることができます。劣化した信号を価値ある信号へ復元するために、元の信号の性質や劣化がどのようにして生じたかを考慮した手法の構築を目指します。

高橋 智博 講師
博士(工学)
[専門分野]
ディジタル信号処理
[学歴]
東京理科大学大学院
工学研究科

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4年間の学び(カリキュラム)
取得可能な免許・資格

《 教職・司書課程 》
● 高等学校教諭一種免許状(情報)
● 司書・司書教諭

《 資格取得に有利 》
基本情報技術者/応用情報技術者/ITストラテジスト/CGエンジニア検定/画像処理エンジニア検定 など

卒業後の進路

情報科学科ニュース

情報科学科の特色

あらゆる角度から「情報」を科学的に追究

情報科学科では10の研究室がそれぞれユニークな科学的課題を持ち、精力的に研究を行っています。研究テーマは「AI・計算科学・数理科学」、「情報計測・可視化」など多岐にわたっています。知識・技術としての「情報」のみならず、「情報」そのものを追究します。本学科の学生は3年次の秋セメスターから各研究室に配属され、最先端の課題に触れながら研究の一翼を担います。


豊かな発想力と強い行動力を涵養

本学科の教員は各々が自由な発想に基づいた研究を行っています。このような教員に学ぶ学生には豊かな発想力が育まれることでしょう。未来に発生するさまざまな課題を解決する場面において、豊かな発想力は最も頼りになる能力の一つです。発想を具体化するには行動力が必要です。本学科では、ゼミなどの授業において、行動して満足な結果を得る、あるいは失敗して改善する、という経験を通して、一般社会を生きていくために必要な行動力を身につけることができます。


即戦力となる人材を育成

最先端技術の研究を推進するだけでなく、次世代の情報処理の基盤技術を創出すべく、普遍的科学の研究と深い思索による飛躍的な発想力を追究します。また、東海大学の建学の精神に基づき、「自ら考え、集い、挑み、成し遂げる」という4つの力を身につけ、企業などの技術部門で即戦力として活躍できる人材を育成します。このような教育目標を理解し、その目標を達成するために自ら学ぶ意欲をもった学生を求めます。

東海大学ならではの教育システム