農学部

応用植物科学科

先輩・卒業生からのメッセージ

農学部応用植物科学科を目指す皆さまに向けて、先輩・卒業生からのメッセージです。彼ら、彼女らの具体的な想いや経験談を聞いて、これからの大学生活を思い描くヒントにしてみてください。

市川 創一郎
4年次在籍
市川 創一郎さん

雑穀の可能性を探り世界が直面する食糧問題解決の足がかりに

本学科で米についての学びを深めるうちに、米が育たない土壌でも比較的育ちやすい雑穀について興味をもちました。アワ、キビ、ヒエなどの雑穀は、津波による塩害や、土地がやせているなどの条件下で育つ可能性を秘めているだけでなく、その栄養価の高さから健康寿命を延ばす役割も注目されています。世界の食糧問題や健康課題の解決につながる研究なので、やりがいがあります。また阿蘇実習フィールドの農業実習では、トウモロコシやコマツナ、ダイコンなどを育てています。畦立てや施肥、雑草の管理などを経験し、作物を育てる難しさを体感しました。課外活動では、「南阿蘇大復興祭」というイベントの運営に携わりました。本部の責任者としてイベントのエントリー受付や違法駐車の取り締まりなどを行い、参加者の皆さんに楽しんでいただくことができました。今後は、食品衛生監視員任用資格や健康食品管理士の資格取得にもチャレンジし、食品成分について正しい知識を身につけたいです。

国産米を品種改良する夢の実現に向け座学や実習で農学の知識や技術を習得

農業を営む祖父の米づくりを幼い頃から手伝ってきた私は、アメリカ産などの輸入米が近年高い評価を獲得している現状に危機感をもち、国産米の品種改良の必要性を感じました。将来は、地元の県庁で米の品種改良にかかわる仕事をしたいと考えおり、農学のさまざまな知識や技術を習得するために本学科で学んでいます。本学の広大なフィールドで多様な作業経験を積み技術を磨く中で、農業経験のない仲間に畝の立て方を教えたことで仲間から感謝されたこともありました。1年次から続けている塾講師のアルバイトで中学生に英語と数学を教える経験も、指導力を鍛えるよい機会ととらえ、今後の仕事に生かしたいです。また、1年次に参加した 「阿蘇援農コミュニティープロジェクト(チャレンジセンター)」では、阿蘇地域の農家さんでメロンやイチゴなどの植えつけや収穫を経験させていただきました。作業の負担を減らす工夫や、手作りの水やり装置で設備コストを削減する方法なども教えていただき、座学では得られないことを学べ、とても感謝しています。これから予定しているインターンシップでは、地元である香川県の県庁の試験場や、本庁の物産・広報活動、行政の具体的な仕事について学びたいと考えています。大学院への進学も視野に入れているので、品種改良の知識をさらに深めるとともに、高校時代から続けている弓道部の活動で精神面を鍛えていきたいと思います。

中川啓也
4年次在籍
中川啓也さん
秋吉 貴文
熊本県果南瓜域本部農業普及·振興課
秋吉 貴文さん

2017年度卒業

農業大学校から3年次編入経験を生かし後継者育成に貢献したい

農家さんが申告するべき書類の申請方法や従業員を雇用する際のアドバイス、新規就農者に対する経営指導など、さまざまなサポートを行っています。実家が兼業農家で、県の農業大学校で学んでいた私は、農学への学びをさらに深めるため、3年次に編入し「作物学研究室」に所属しました。研究室では、水稲の無農薬栽培を中心に、米、麦、大豆などの作物の栽培について広く学びました。本学科での学びや経験が生産農家さんの収益や生産物の品質の向上に役立ち、農家さんから信頼いただけたときは、嬉しかったです。2年間の大学時代はあっという間でしたが、集中して学んだことで少ない時間でも知識を深めることができました。公務員試験は、大学で開講されている公務員試験の対策講座を受講することで合格することができました。今後は、仕事を通じて知識や技術を身につけ、将来は熊本の農業の担い手の育成に尽力したいです。

農場実習や研究で磨いた観察力、ITを活用した高度生産技術に生かす

高度生産技術モデル圃場「ネクストくまもと」で、新しい農業技術普及を目指した実証栽培に取り組んでいます。現在はトマトの実証栽培をしており、統合環境制御装置を用いて温度や湿度をはじめ、作物に与える養分、光などの生育環境をコントロールしています。このような環境制御による栽培技術を確立できれば、高収量・高品質の作物を栽培することができるようになります。また、県内のJAの指導員の皆さんに作物に合った栽培技術なども教えています。在学中は、サツマイモの品種改良に取り組み、培養を重ねながら細胞融合にチャレンジしました。実習では、ダイコンやサニーレタスを栽培し、観察力や注意力、忍耐力が欠かせないことを学びました。作物栽培の基本を学んだことは、現在の仕事の礎となっています。大生学活では自主性やスケジュール管理力も身につけることができます。貴重な4年間を、資格の取得や人脈作りなどに積極的にチャレンジしてください。

太田 峻輔
JA熊本経済連
太田 峻輔さん

2014年度卒業