芸術学科の学生たちが小田原市立中央図書館のガラス面を装飾しました

教養学部芸術学科の池村明生教授のゼミナールに所属する学生たちが4月18日に、神奈川県・小田原市立中央図書館でガラス面を装飾しました。同館では、1月に池村教授が担当する科目「デザイン連携プロジェクト」の履修学生が「小田原市立中央図書館館内サイン提案事業」として、職員に向けて館内サイン(施設利用案内の掲示物、順路標識等)のデザインについてプレゼンテーションを実施。その際に、『外から本の裏側が見えてしまっているガラス張りの箇所』の装飾を提案し、今回の活動に至りました。

学生たちは「予約本受取コーナー」のガラス面を装飾。このコーナーは、1月に学生たちが『予約していない人が予約本を持って行ってしまう』という課題を受けて、小田原市の鳥である「コアジサシ」をモチーフにしたオリジナルキャラクター「トリーブくん」を考案して、多彩なアイデアを提案していました。今回の装飾は、トリーブくんの暮らす環境をイメージしてデザインしており、色鮮やかなカッティングシートを接着しました。また、館内サインや大きな声での会話を控えるよう注意するカニのキャラクター「しずカニ(静かに)」などが掲示・展示されている様子も確認しました。学生からは、「館内に自分がデザインした案内掲示があり、実際に形になったものを見ると役に立てたという実感がわきました」「掲示物は利用者からも好評だとうかがいました。今回のガラス面の装飾も喜んでもらえるとうれしい」といった声が聞かれました。

学生たちの提案に基づいて館内サインなどを製作した同館職員の藤岡知子さんは、「文字サイズやフォントなどを統一したことで、利用者から館内の不明点をたずねられる回数が減りました。キャラクターのイラストは子どもたちから“かわいい”ととても好評です」とコメント。同館館長の佐次安一さんは、「学生ならではの視点で提案してもらったことで、若い人の意見の重要性を強く感じました。幅広い世代の利用者がつながることができる、よりよい図書館づくりにつなげていきたい」と話しています。

池村教授は、「学生たちには提案するだけではなく、実際に取り組みを通して提案内容を実現することの大切さを学んでもらえたと思います。真剣にこだわりを持って作業に取り組む姿を見ることができました」と話していました。