経営学科の中野さんが神奈川県清川村で「CAFEおはな」を経営しています

政治経済学部経営学科1年次生の中野陸斗さんが神奈川県清川村で「CAFEおはな」を経営しています。特定認定NPO法人「結の樹よってけし」が築180年の古民家をリノベーションして運営している「古民家カフェよってけさん」の一角を使い、毎週土曜日と日曜日に営業しているものです(詳しい営業日時はFacebook https://www.facebook.com/cafe.ohana0917を参照)。

中野さんは小学校6年生のときに村への意見や要望を提案する「清川子ども議会」に参加し、結の樹よってけし理事長の岩澤克美さんと出会いました。高校2年生だった2019年11月に岩澤さんがオープンした「古民家カフェよってけさん」で広報活動を手伝うようになり、20年4月にはその一角に「CAFEおはな」をオープン。各地のカフェを巡って独学で学んだ知識と技術を生かし、自身でコーヒー豆を仕入れて毎回2種類のコーヒーを提供しています。中野さんは、「中学2年生のときに職場体験で大手コーヒーチェーンを訪れ、テイスティングをさせてもらったことがきっかけでコーヒーが好きになりました。ただ苦いものだと思っていたコーヒーが、豆の種類によってフルーティーになったり、香ばしくなったりすると知って魅力を感じたとともに、いつかは自分でカフェを持ちたいと思うようになりました」と振り返ります。

「神奈川県唯一の村である清川村は、自然が豊かでアットホームな雰囲気が魅力ですが、働く場所が少なく、若い人は就職とともに村外に出ていってしまいます。少し先にある宮ケ瀬ダムに観光で訪れた人も村の中心地は通過してしまうのが現状です。CAFEおはなの活動はもちろんですが、将来自分でお店を出して、外からお客さんを呼び込み、地域の雇用の場をつくるとともに定住者を増やすような活動をしていきたい」と話します。岩澤さんは、「古民家カフェよってけさんは、東京工芸大学の学生にリノベーションを、産業能率大学の学生にプロモーションを担当してもらい、ここをハブとして若い人と一緒に“住みたいと思ってもらえる場所”をつくりたいと考えています。中野くんの存在はとても頼もしく、NPO法人でも理事として参加してもらうことで一緒に育っていきたい」と期待を寄せています。中野さんは、「店名の『おはな』はハワイ語で『家族』を意味しています。ここで出会った人が家族のように過ごせればという思いを込めました。大好きなこの村の魅力を発信して、多くの人に訪れてもらいたい」と語りました。

中野さんは永島暢太郎准教授のゼミで食品業界の企業の現状を調査するなど学びを深めています。「経営学科では、これからの清川村の将来を見据えて、持続可能な開発のための目標であるSDGsの達成を目指すITを活用した地域のソーシャルビジネスについて研究したいと考えています。将来的には、遠藤誠二教授のサポートを得ながら、神奈川県、大学、有力企業などが主催するスタートアップ・コンテストにも挑戦できるよう、専門分野の学問を探求していきたいと思います」と今後の抱負を語りました。