政治学科で「自治体インターンシップ」の報告会を開催しています

政治経済学部政治学科では12月7日から来年1月18日まで3回にわたって、湘南キャンパスで「自治体インターンシップ」の報告会を開催しています。主として公務員を志望する3年次生を対象に、キャンパス近隣自治体で毎年夏季休暇中に実施しているインターンは、仕事内容の理解や社会人としての意識向上を目的としています。今年度は伊勢原市や秦野市などに10名の学生を派遣しました。

報告会の初回となった7日は、8月上旬に伊勢原市役所でのインターンに参加した3名が発表しました。3名は、初日に産業能率大学の学生と合同で、伊勢原市の歴史や行政などについて学んだほか、人生の節目に公務員の立場からどういった支援ができるのかを検討する「まちづくり人生ゲーム」や、よりよい架空都市「いせはら」を創造するシミュレーションを行い、2日目以降は各課に分かれて業務を体験したことを報告しました。

企画部広報戦略課で実習を行った加藤瑞絵さんは、庁内時報や市のホームページで公開しているフォトニュース用の取材と原稿執筆をしたことに触れ、「市民リポーターやモニターの意見などを取り入れて改良を続けており、一方的な情報発信ではなく、市民の視点からより見やすく伝わりやすい広報を心がけていると感じました」と振り返ります。企画部危機管理課で実習した田島達朗さんは、防災設備の見学や、河川の雨量観測装置の確認、防災無線の録音や仮設トイレの運搬など多岐にわたる業務を体験。「市政に携わる公務員の実態を知り、働くイメージをつかむことができました。災害に備えて常に準備し、民間企業との協定締結やシステムの導入、県外での災害支援も行うなど、窓口業務やデスクワークが多いというイメージが180度変わりました」と学びを深めていました。情報政策課で業務に当たった和田大地さんは、複数部署が利用する道路や建物、河川などの地図データを共用できる形に整備・統合して維持管理する「統合型GIS」の改編作業や、AIなどを活用して業務を自動化させる「ロボティック・プロセス・オートメーション」の開発に従事。「状況に応じた判断や立ち居振る舞いが求められると感じました。普段は触れることのできない自治体システムの運営方法を見て、実際の編集や運営までを体験できたことも貴重な経験」と語りました。

指導に当たる前田成東教授は、「現場に出て、自分の目で見て体験することで、これまで座学で学んできたことを再確認するとともに、授業とは違った経験を得られたのではないでしょうか。現場で学んだことを今後の就職活動や授業に生かしてほしい」と話しています。