理学部の教育研究上の目的、養成する人材像

教育方針

理学部は現在、数学科・情報数理学科・物理学科・化学科の4学科で構成されている。数学・物理学・化学は学問としての歴史が長く、今日の科学技術の基礎を形成し、教育・研究の根幹をなす学問体系である。更に、コンピュータの発達に伴い、情報数理がこれらに加わり、多様化する学問の内容の発展に対応している。従って、理学部で学ぼうとする者の前途には実に多くの選択肢が用意されている。しかし、理学部の目標はやはり自然科学の教育と研究にあるといえよう。技術の改良に伴う先端技術の開発がいきつくところには、基礎研究の重要さがクローズアップされるのである。

現在、世界では平和、産業、経済、環境等全てが地球規模での設計を必要とする時代となっている。21世紀を迎えて、人類の将来計画に地球的視点が必要となった今、これから自然科学の基礎を学び、研究する学生には1.自由な精神のもとに研究心を持ち続ける2.異なる学問分野や異なる文化を理解できる3.広い視野をもち人類の進むべき方向を絶えず模索することが要求され、理学部はこれらの要求に応えることができる人材の育成を教育方針とする。

教育目標

(1)教育の姿勢

  1. 1.与えられた問題を解くことだけでなく、自ら問題を見つけて解決することが可能な教育システムの構築を計り、学ぶとは、研究とはどういうことかを学んで欲しい。理学部では、新入生に対し、自由な精神を持って学び、頭脳を柔軟にするよう指導する。
  2. 2.自然科学の基礎について充分に理解させ、卒業時には社会の多様化に対応できるような学生を育成する。そのためにカリキュラムの編成においては、学生が自分の意志により、魅力ある授業を選択して時間割を作成できる環境を整えるように、細心の注意を払う。
  3. 3.カリキュラムでは、低学年次で基礎学力を十分に修得させ、高学年次では学生個人の能力が生かされるように選択科目を増やしている。選択科目は理学部内に留まらず、学際化に対応出来るよう他学部の科目の受講を可能にしている。
  4. 4.1~4年次にわたり実験・演習・ゼミナール・卒業研究等、教員と直接触れあう機会の多い科目を開講している。

このような教育の体制により、自然を学び、種々の考えを理解できるような柔軟で創造力の豊かな人材を育成したいと考えている。また、教員は教育目標達成のために、授業計画(シラバス)や学生による「授業についてのアンケート」をもとに、授業方法の研究・改善等に努める。

(2)現代文明論を中心とした教育

現代文明論1は本学における建学の精神の根幹をなす授業科目である。担当部署である総合教育センターにおいて様々なメニューを用意している。

また現代文明論2は、幅広い視野を有し、豊かな人間性を備えた人材が育成されることを願って、理学部独自の内容を教育に生かした指導に努める。

(3)心身共に健全な人間教育

心身共に健全な人間教育の必要性から、課外活動にも積極的に参加し、スポーツにも親しんで欲しい。

学生生活において心身のバランスを最もくずしやすいのが、大きく環境が変わる入学時期である。このことから、新入生研修会において心身の健全な人間教育に積極的に取り組んでいる。

近年、コンピュータをはじめとして社会のパーソナル化が進むにつれて、社会と良好にコミュニケーションできることが求められている。従って、専門・非専門にかかわらず、社会に充分に対応できる学生の育成を目指して、ゼミナールでの討論や実験等を通じて単なる知識教育ではなく、人間的触れあいを積極的に進める。

(4)情報化に対応する教育

数学・物理学・化学の3学科だった理学部に情報数理学科が創設されたのは1974年であり、当時はパソコンがなく、時代を先取りしたものである。現在は4学科の全てが授業や実験等に情報処理による支援をいち早く取り入れている。

また情報処理そのものの教育にも積極的に取り組んでいる。理学部には上記4学科の他に、基礎教育研究室が設置されており、基礎教育としての情報処理の教育・研究を担当し、理工系学生の基礎教育にコースウェアを取り入れている。

理工系の様々な授業において情報処理による支援がますます重要になるので、開発されたソフトの蓄積に努め、教育の現場への応用も実施して教育効果をあげるよう努力している。

(5)国際性豊かな視野を持った人材の育成について

国際性豊かな人材には、「自国の文化を理解すること」、「語学が堪能であること」、「異なる文化を理解すること」が要求される。理学部では専門科目を通して自然科学の基礎を身につけ、自然を理解し、好奇心あふれる柔軟な頭脳を持つ人材の育成に努める。また、語学も非常に重要であると考えているので、卒業に必要な単位数に留まることなく、学生の能力に応じて語学をさらに履修するように指導する。

理学部が養成しようとする人材

以上のような教育方針・教育目標に基づいて、理学部では卒業後の進路を視野に入れて幾つか系統立てて教育を実施している。学部卒業生は大学院進学と就職とに大別される。ここ10年間の社会の傾向として、企業は採用する学生に専門性を求める傾向にあることから修士課程を見据えた教育も実施している。また、理学部生の就職の特徴として一般の企業以外に教職を希望する学生もおり、学生にはキャリヤ支援講演会や教育実習等を通じて様々な対応を行っている。

このように社会のニーズや学生の希望を取り入れ、「専門性に対応できる基礎力」、「総合的な判断力」、「協力し合って問題に対処できる能力」をもち、全体としては自から考え、集い、挑み、成し遂げる力をもった人材を養成することを教育目標とする。

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