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建築都市学部(工学部)建築学科では9月1日から14日まで、「2023年度海外建築研修」を行いました。海外の建築や都市を見て回り、専門家からレクチャーを受けることで、図面や写真では分からない建築空間を直に体感することを目的とした課目です。過去3年間はコロナ禍で中止となり、建築都市学部設置後初めての実施となった今回は、学部生と大学院生合わせて35名が参加しました。
最初にフランス入りした一行は、ルーブル・ランス美術館や建築家ル・コルビュジエが手がけた世界遺産のサヴォア邸を訪問。建築家の田根剛客員教授(北海道東海大学芸術工学部建築学科卒)の事務所「Atelier Tsuyoshi Tane Architects」も見学し、田根客員教授が現在取り組んでいるプロジェクトや仕事の進め方などについて説明を受けました。スイスでは妹島和世氏と西澤立衛氏による建築家ユニット「SANAA」が設計したスイス連邦工科大学ローザンヌ校内の学習施設であるローレックスラーニングセンターや、コルビュジエの母の家を訪れ、ドイツに移動した後はロンシャン礼拝堂、ミュンヘン動物園内にあるフライ・オットーの手がけた鳥舎などを見学。ベルリン・フィルハーモニーでコンサートも鑑賞しました。
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北村陸さん(大学院工学研究科土木工学専攻2年次生)は、「サヴォア邸やロンシャン礼拝堂など幼いころから本で見ていた建築を目の当たりにし、文献だけでは分からない迫力や細かな気配りを知ることができました。ここ3年間はコロナ禍で開催が見送られ、残念に思っていたのですが、学部生、大学院生としてさまざまなことを学んだ今だからこそ分かることも多く、学生最後の年に参加できてよかったです。海外の建築を見たからこそ、日本建築の美しさも再確認できました」とコメント。越後谷千樹さん(2年次生)は、「写真一つとっても全体像ではなく細かなディティールによって撮るなど、先生や先輩方から自分にはない視点や知識などをたくさん教えてもらい、今後に生きる貴重な経験になりました。教科書ではなく、自分の目で見る大切さを感じたので、フィールドワークにも積極的に出かけたい」と語りました。
引率した河内一泰准教授は、「学生にとって、図面と実際の建築の違いやスケール感を体験することが一番の学びになります。パリやベルリン市内では3日ずつ班ごとに自由に視察する時間を設けていたのですが、自分たちで調べて各所を巡り、1日20km近く歩いた班もあるなど、どん欲に吸収しようという姿勢を感じました」と話していました。
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